日も暮れてきた頃、レイとジンは森のなかを歩いていた


「レイ、今日はどこに泊まるんだ?旅人なんだろ」


「まだ決めてないの
……でも候補はあるから」

そうはいったものの、


(私、お金なんて持ってない)


現実を理解し、レイは溜め息をつきそうになったが思い出した


(……私には自然がある
森のなかなら人間は来ないし、安全だわ)


ふ、と思い付いた


「それじゃもう遅いから
今日はありがとね、ジン」


「オレも楽しかったぜ!まだ島にはいるんだろ?

なら、また明日なレイ」


「ええ、今日いた場所に来れば会えると思うわ」


笑ってそう告げるとジンは輝く笑みを浮かべた


「じゃ、私はここで」


「ああ、またな」


ジンは頷くと、走って帰っていった


(よし、いい場所さがそう)


野宿場所をさがすため、レイは森の奥に足を進めるのだった






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