あらゆる意味で、私は無力だった
うん知ってる、私だけハブられてるんでしょ!
なんて言えないし、なぁ。でも男子寮に遊びに行くんだったら、ユノハも誘ってくれれば良いのにね。でも残念、アクエリアの舞う空を一緒に観る相手が居ないんだ!
することもないから司令部でのんびりすることにした。
「一人で観るのは寂しいし、待機メンバーに加えてもらおうかなぁって思って」
「構わないが……いいのか?」
これで本当に敵がきたらびっくりだよね、なんて言う馬鹿ではない。私は無駄なフラグは立てない主義なんだ。
笑って、私はあのとき視えた幻を思い出して呟いた。
「悪寒がするんですよ。
酷く嫌な未来が視えた」
私の仮説が正しければ、これで彼は死なないはずだ。その確証は無いけれど、絶対的な未来もまた、存在しない。そうだ、未来なんて誰も知る由は無い。
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