下調べもしていなかった俺は、真田の後ろをちょこちょこ付いて、ようやくテニスコートに辿り着いた。二十分前に着いたのに、何故か居る柳はふふ、と謎めいた笑みを浮べる。



「幸村が集合時間を勘違いしていた確立、七十九パーセント」

「(何故分かった…!)」



柳のノートには何が書いてあるのか……恐ろしい子!

他愛も無い話をしていると、集合時間が近付くにつれ続々と部員が集まる。丸井や仁王、ジャッカルなどには応援してるぜ(意訳)と楽しそうに肩を叩かれたり。先輩達の肩パンが地味に痛かったのは気のせいなのか、それとも期待の裏返しなのか。



「ま、試合しないのが一番なんだけどね」
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