天気予報士が嘘をついてなければ今日は今年一番の寒さらしいので、学校へ行く前に珍しくマフラーを巻いた。流石の俺も、マフラーを巻くのには手間取らない。リビングにいる家族に行ってくる、と叫ぶと外へ飛び出した。
だがしかし。
「……真田、なんでいるの」
「おはよう、幸村。今日はマフラーをしているのか」
出鼻を挫かれたし、意思疎通が全く図れていない。
まあ真田が変なのは今に始まったことではないし、とは思うのだが。俺自身も、既に迎えに来ることにも順応してきていて、なんだかなぁと頭を捻った朝だった。
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