最近、朝が眠くて眠くて仕方が無い。耐え切れなくて二度寝すると、朝練に行けないばかりかうっかりすると学校にも遅刻するかもしれない時間だ。急いで用意をするのだが、何故か制服のボタンを付けるのに手間取る。近頃は細かい作業をするのも一苦労だ。もう御老体なのだろうか。……いや、違うと信じたい。うん。

駅から学校まで走ると、校門で柳生が呆れた体で立っていた。



「幸村君、最近遅刻が多くないですか? 貴方は部長になったんですからもっとしっかりしてもらわないと」

「えー、眠いし…」

「努力してください」



ですよねー。

柳生が今月は遅刻四ですね、と紙につけている間も手を握ったり開いたりして感覚を確かめる。脳の命令と動作が一歩だけ遅れているような気がした。
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