一試合目はシード枠、二試合目は皆がストレートで決めてくれたお陰で俺の出番すら無かった。俺が発破を掛けていたせいもあってかジャッカルと丸井のペアも6−2と三年相手にかなりの健闘を見せたのだ。

そんな一日目が終わり、真田と帰る途中だった。ちなみに蓮二は赤也と一緒に帰るらしい。仲良きことはよろしきことかな。



「完封までは至らなかったけど、でも凄かったよね、丸井とジャッカル」

「ああ、俺も一層の努力をせねばならんな」

「来年が楽しみだなぁ。赤也もその頃にはもっと上手くなってるだろうし、柳生もセンスあるからすぐに上手くなったし」



これなら三連覇も夢じゃないね! そう笑って言うと、真田は俺の言葉に一瞬目を見開いてああとかうむとか曖昧な返事をした。それは誰から見ても、いかにも疑ってくださいと公言しているようなもので、その後俺もどうかしたの、と数回訊ねたのだが、結局彼が口を割ることは無かったのであった。
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