う (1/3)
日曜も時々部活はあるが、今日は半日で終いだった。弁当も持って来てないので帰る仕度をしていると蓮二に突然「スイパラに行かないか」と誘われる。蓮二の背後にはあの色濃い連中も居て、彼らがスイパラで甘いものを食べている様子を想像したら少し同情してしまった。男だけだなんて……

「スイパラ? なんでまた、というかこの面子で行くの?」
「いやな、赤也が行きたいと言うから二人で行こうとしたら、丸井が食いついてきてな。あとはもう、芋づる式に」

なあ、と蓮二が後ろに声を掛けると、真っ先に丸井が返事する。

「俺らだけで満喫するのも悪いから、幸村君とか真田も一緒にどうかなって」



というわけで。生まれ変わってからだと初のスイパラである。前世でもリア充の巣窟であったそこは何も変わらない甘ったるい匂いと一部だけパスタの食欲を誘う見目美しい様相が繰り広げられていた。この世界、地名は若干違うがこういう有名なものは案外前世と変わっていなくて感動する。マックとかKFCとかもね。

「(今世では)初めて来たよ。凄いね真田!」
「あ、ああ。……それにしても随分と楽しそうだな」
「そりゃ、だってこんなに美味しそうなんだよ?」

待ってろよ俺のスイーツ!