拍手ログ こどもは保護対象なので(ver.工藤邸)


二度目まして工藤邸。身体が縮んだ今となっては元から大きく見えたお屋敷がより一層大きく見える。ほんとにどうして沖矢昴はひとりでこんな大きなお屋敷にいるの。わたしだったら絶対寂しいむり。わたしとちっちゃくなった降谷さんはそんなこんなで拉致され連れてこられた。なんか二人で話付けてたみたいだから実際のとこ拉致っていうほど犯罪めいてはいないけど。

「ふるやさん」
「アイツの前でそれで呼ぶな」
「あむろさんんん」
「子供が子供をそう呼ぶのはおかしくないか?」

じゃあなんて呼べば。おおきなソファにふたりで座る。沖矢昴はお茶を淹れてくるとどっかに行った。なんかクマのぬいぐるみ手渡されたけど盗聴器とか入ってたらヤダから廊下に置いて来た。捨ててはないよポイってしてきたけど。降谷さんの家から持ってきたカメのぬいぐるみを抱きしめてウンウン唸る。本名がアウトなのは当然として…あれ、でもさあ、このサイズ感の降谷零という人は実在しないのだから降谷零を名乗ってもいいのでは?!でも、沖矢昴の前で呼ばれたくないのならそこまでか。うーん、安室透って呼んだ方が面倒なことになりそうな気がするけど。あ、いろいろ打開するいい呼び方あるじゃん!

「お兄ちゃん」

ごっふぅと見たことない勢いでむせている降谷さん。何も飲んでないのにそこまでむせるかってくらい苦しんでる。まじかそんなにダメージくらっちゃうのこれ。打開しちゃいけないとこ開いちゃった感じですか。

「選択まちがいましたね」
「いや……有りか無しかで言えばどちらかというと有りではあるけど……!」

なんかJKがよく使ってるありよりのありみたいなこと言ってるこの人…。ふと気付けば、お茶のセットを手にした沖矢昴が部屋の入り口でクスクス笑って立ってた。声はクスクス笑ってんのに顔がめちゃくちゃニヤついてる!

「よかったですねお兄ちゃん」
「貴方は無しです!!」

- 13 -


[*前] | [次#]
ページ:




- ナノ -