拍手ログ ちっさくなったご様子です


とある週末の昼下がり。今日はおでかけしないで家でゆっくり過ごそうと、降谷さんとソファでごろごろしてた。はずだったのに……!ボフン!と音がして、眠気眼で大きな音が鳴った足元を見れば、何やら少々おかしいことに。

「????」

頭がついていきません。見た目は6歳中身は2X歳なわたしだけども、目の前の出来事に頭が……っていうか、これあれだわ。わたしもついこないだ体験したやつだわ。降谷さんがさっきまで着てた服に包まるようにしてスヤスヤ寝息を立ててる男の子は紛れもなく降谷さん本人だった。ぺたぺたと顔や肩を触ってみると、わたしよりも結構おっきい。これ6歳以上あるんじゃないかな。小学校の高学年のお兄さんくらいに見えないこともない。おっと、危ないこれ捲ったら降谷さんの全てが見えてしまう……!床に落ちたジーンズとクッションを拾ってこれでもかと降谷さんの上に重ねる。えーっとまずは!風見さんに!連絡だ!

「あっもしもし風見さん?!あのですね、何ていうかね、降谷さんも小っちゃくなっちゃったんですけどどうしましょ!」
『……』
「風見さん?」
『あの、沖矢昴です』
「えっ……」
『ですから、これは沖矢昴の番号ですよ』
「……」

通話中の画面を見れば、そこにはしっかりと"沖矢昴"と書いてある。うっわーーやっちゃった。やってしまった。焦り過ぎだ自分、落ち着け落ち着け。すぐ焦るのがわたしの悪いところ……!

「すみません、間違いまし『切るな』
「なんで声変えるの!」

変声機のスイッチをオフにしたらしい沖矢昴こと赤井秀一は詳しく話せと凄んできた。泣いてない、決して泣いてない。ちょっとだけびっくりしてじわっと来たのは秘密だ。

『君が小さい姿になったとは話に聞いていたが実際に目にしたことはないのでな。話を聞く分にはまだ信じられん』
「それを言ったら貴方んとこのお姫様もそうじゃないですかー!」

ひとまず降谷さんが着れそうな服を持って来てくれるそうで持つべきものは…あれ?友達ではないし、どちらかといえば嫌いだし、ていうか敵だわどうしよう。ひとまず米花駅まで持って来てくれるそうだから、荷物を入れやすいバッグを持って行こう。そうすればこれに詰めてもって来れるはず。お家を教えるなんて言語道断だ!

『ところで彼は今なにを着ているんだ?』
「わたしが積んだジーンズとクッションにまみれています」
『は?』



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