アイドルシリーズ

DVD
「僕が寄越せと言ったら寄越せばいいだろう」
「無理なものは無理!」
「何度同じことを言わせる気だ」
「それはこっちの台詞だよ!」


「ねえ、なんで赤司くんと紗希乃ちゃん喧嘩してるの?」
「桃っち、関わらない方が身のためっスよ」
「かれこれ10分くらいはあのやりとりをしているのだよ」
「僕らもなんで喧嘩しているのかわからないんです」
「あァ?紫原なら何か知ってんじゃねーの?さっきまで赤司といたのに今いねーし」
「むっくーん!」
「なにー」
「あの二人、何を言い争ってるか知ってますか」
「ああ、赤ちんと紗希乃ちんね。なんか赤ちんがDVDが欲しかったみたいなんだけど紗希乃ちんがムリって言うから怒っちゃってさー」
「DVD…?赤司が欲しがるDVDって何なのだよ」
「AVじゃね?」
「青峰っち、それはココで言っちゃいけない領域っス」
「黄瀬くんに諌められるなんて青峰くんも堕ちたものですね…」
「エッ、なんでオレそんなランク下あつかいなんスか?!」
「黄瀬、世の中には身分制度というものがあってだな」
「ちくしょう、余計なこと言わなきゃよかったぜ」
「ねえ正しいのオレでしょ?!なにこの扱い!!」
「きーちゃん、赤司くんと紗希乃ちゃんの喧嘩とめてきてよ」
「桃っちまでオレを見捨てるんスかあ…?」
「だから黄瀬、世の中には身「もういいよミドチン」


「断固拒否!」
「渡してくれたらお前の望むものをやろう」
「ふふん、赤司にわたしの望むものなんてわからないわ!」
「さて、それはどうだろうね…?」
「くっ…その何でも見透かしたような目…あなどれない…!」
「ねえ、二人で舞台でもやってるんスか」
「「うるさい」」
「今日のオレの扱いなんでこんなヒドイの!」
「今日だけじゃないだろう」
「何のフォローにもなってないっスよね」
「で、涼太どうしたの?」
「それはこっちの台詞っス。二人で何の喧嘩してんの?皆ビビってんだけど」
「吉川がDVDをくれないんだ」
「それ気になってたんスけどぉー赤司っちが欲しいDVDって何なんデスカー(まじでAVだったらどうしよだけどそんなもの女の子に借りないしイヤでも芸能人相手だから盗撮モノとかイヤでもさすがに)」
「ねえ、きーちゃん心の声がだだ漏れなんだけど」
「離れてるこっちにまで聞こえてますよ、ほら見てください君の目の前にいる吉川さんの顔」
「モアイ像みたいなのだよ」
「言っとくけどオレは具体的な内容は言ってねーかんな」
「なんでこんなベタなことしてんの黄瀬ちん」

「……マジか」
「涼太、帰ったら覚えてなよ(にっこーり)」
「ぎゃあああ待ってマジで母さんにチクんないで!嘘!嘘だから!さっきの全部嘘だからあああ!」
「ほう、その嘘とやらで僕にあらぬ疑惑を投げかけたわけかい」
「言いだしっぺは青峰っちっスううう」
「テメっ巻き込むんじゃねーよ!」
「二人とも今日の練習はどうしたい?」
「「えっ…」」
「2倍、3倍、5倍……そうだね、『盗撮モノ』に掛けて10倍いっとくか!」
「やめてせめて一桁にしてええええ」
「あー、もうしんだ。黄瀬のせいでしんだ。オレの人生今日でオワリだ」





「ところで…結局なんのDVDだったんですか吉川さん」
「あー、新曲のね、振りVが欲しいって」
「振りV?」
「ダンスの振り練習用のDVDのこと。赤司がどうやら練習したいらしく寄越せと」
「は?え?赤司くんが?」
「そーそー、今回の新曲のMVがさ、定点カメラじゃないから見辛いって赤司サマ激おこでさ」
「見る側から踊る方にまで入ってしまったんですね…」
「しかも、色んなメンバーのいいとこどりをしようっていうね、中々大変なことを彼はやろうとしてるの。まあ、それでも上げたらマネージャーさんに怒られるからあげらんないけどね」





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ダンスレッスンの先生のDVDを見て、覚えてから全員でレッスンするらしいですよ。たぶん、Jの事務所さんとかいろんなところがそうなんでしょうけどすごいですよね。わたしだったら手取り足取りやってもらわないと頭に入って来ないです。ちなみに覚えたらシュレッダー処分らしいです。


『盗撮』→『とうさつ』→『とう/さつ』→『とう』→『10』ってことで10倍。まあ、フツーにできないでしょうけど。ネタとして見逃してくださいな(笑)



2014/02/05


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