いつものように朝練にくると、見慣れた緑頭が視界に入った。
「おっはよー真ちゃん。今日のラッキーアイテムはー?」
「写真とアルバムなのだよ」
「へー、何の写真?ってうええ?!」
真ちゃんが女の子と写ってる?!まじで?つーか、めっちゃ可愛いじゃん。ページをめくると、真ちゃんだけじゃなくてキセキの世代とも仲が良さげに写ってる。マネージャー?つーか、
「この子どっかで見たことある気が…」
「よくテレビに出ているのだよ」
「…は?」
「ああ、そういえばこの前ドラマの仕事をもらえたとか言っていたな。」
「え、ちょ、待ってオレついてけてない。テレビってなんで、」
ここを見ろ。と真ちゃんがアルバムを数ページめくる。そこにあった写真には、さっき真ちゃんのとなりで笑ってた女の子がフリフリのいかにもアイドルらしい衣装を着て微笑んでいた。
「うっそ!このコ、吉川紗希乃ちゃんじゃん!!!!」
なんで真ちゃんと仲良さげにしてんの?!芸能人だろ!
「黄瀬の幼馴染なのだよ」
・・・。なんつーかさ、神サマってひどいよな。バスケの才能とかさ顔とかだけじゃなくてちょーかわいー幼馴染(しかもアイドル)まで与えちゃうんだからさ!
「黄瀬って何アイツいろいろ持ちすぎじゃね?キセキの世代にモデルにアイドルの幼馴染とか!」
「そういうことは本人に言え」
黄瀬のアドレス知らねーし!
((で、なんで紗希乃チャンの写真ばっか入れてんの))
((おは朝でアイドルの写真を入れると良いと言っていた。))
((それにしても持ちすぎじゃね?もしかしてファン?))
((中学時代に本人から押し付けられただけだ。))
↓おまけ(『第177Qオレは知らない』ネタバレあり)
「真ちゃんさ、アイドルうちわ持ってねえの?前に写真いっぱい持ってたじゃん」
「人の顔で涼む趣味はないのだよ」
「それ宮地さんに聞かれたら轢かれんぞ」
「マミリンだか誰だか知らんが助かった。これで本人に借りに行かずに済む。」
「え、うそ。本人に借りに行くつもりだった感じ?」
「アイテムを手に入れるあてがあるのならば人事を尽くすまでなのだよ」
「…やっぱ借りにいこーぜ真ちゃん!ちゃんと知ってる子の方が運勢アップすんぜきっと!」
「お前が行きたいだけだろう高尾」