あなたは幾年だって見守ってくれるでしょう。
俺のペンが止まっても。


揺れる月魚


白いシーツが朝の日光を受けて光る。
眩し過ぎる光が目に刺さる。
「…美奈、起きろ。朝、…」
言葉が途中で途切れる。
隣にいるはずの彼女、美奈はこの家にはいない。
どころか、この世界にだっていない。
半年前、飲酒運転していたトラックに轢かれて。
見るも無惨な姿で美奈は俺の元に帰ってきた。
朝、紅い唇で俺にキスをして出掛けていった美奈は、真っ青な唇になっていた。
温かかった白い手は、ただの白い手になっていた。
「っ、バカみてぇだ」


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