最近の技術の進歩には目を見張るものがある。
脂肪を喰ってくれる泡があるらしい。
「そのまま、人間を喰い尽くしてくれたらいいのに」
「まだ人間嫌い治らないんだね」
「うるさい」
いじっていた携帯をパタンと閉じて、そいつの方に向き直った。
「いつになったら、人間嫌い治るのさ?」
「全人類がいなくなったら」
「君がいなくなった方が早いんじゃない?」
「うるさい」
同じパターンの繰り返し。ぐるぐるぐるぐる。
「本当に消えたくなったら言ってよ」
「なんであんたなんかに、」
「手伝ってあげるから」
気持ち悪っ、と呟いて、またそっぽを向いた。
他の人のお世話になる気なんかない。消える時は一人でひっそりと消えるよ。
「誰よりも人間らしくなくて、誰よりも人間らしい君のことが好きだよ」
「泡に喰われてしまえ」
そう言って、あいつの首に噛み付いた。

カロリーメルト
(脊髄ごと溶けてしまえ)



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thank! 自慰

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