今はお昼の時間、いつものメンバーでご飯を食べているとコウが入ってきた。どうやらあの合宿のときの写真のプリントが終わったらしくその写真を持ってきて皆に見せる

「わーいっぱいあるねぇ!」

「ははっ、皆楽しそう〜」

『あ、これも撮ってたんだ』

私とコウが海で遊んでいる写真。我ながらびしょぬれですごい笑顔…うん、恥ずかしい。このときカメラを持っていたのはあまちゃんだから、きっとあまちゃんが写真撮ったのかな

「そのあきちゃんと江ちゃんスッごい楽しそうだね!」

「私その写真好き!」

「あ、ハルがカメラ目線だ」

「な…なんですかこの美しくない写真は!」

個々感想を述べて合宿のときの思い出を振り返る。自然と顔がほころんでしまう。すると合宿の写真とともに鮫柄の写真も混ざっていた。どうやら鮫柄のデータも調査してきていたらしい。そんなこともつゆ知らずのんびり過ごしていた自分を振り返ってさすがに萎えた

「渚くんがエントリーしてるブレの100と200はこの人達」

そう言って写真に写っている男の子を指差す

「真琴先輩のバックはこの人達、怜くんのバッタはこの人…それぞれの泳ぎ方の特徴とかをこの秘密のデータブックにまとめておきますね!…あ、ちなみにお兄ちゃんは」

「フリーの100」

「はい!他のはエントリーしないで遙先輩との対決1本で勝負するみたいです」

『他の…してないんだ。本気じゃん』

そう言えば、そうだね。とコウは苦笑いをした。ハルも勝負にはこだわらないと言っていたが凛とのだけは何か譲れないものがあるのだろうか―――








県大会の無事を祈って水泳部は部活が終わった後、みんなそろって神社にきた。お賽銭にお金を入れ鐘を鳴らし手を合わせてそれぞれ祈る。私はコウと並んでお祈りをした。もちろん、みんなの無事を祈ってだ

辺りを見回すとおみくじ一つ100円というのに目が行った。暇そうにしていたハルと近くにいたコウを呼びおみくじをやった。

『吉。びっみょ〜〜』
「末吉だった!」
『吉と末吉ってどっちがいいの?』
「「しらない」」

「遙先輩はどうでした?」

「…半吉」

「なんですか!?半吉って!」

見たこともない結果にコウが大きい声をあげた。それに遠くで話していた3人もかけよりハルの持っているおみくじを見る。

「なになに??」

「半吉ってはじめてみた…」

「半分吉ってことですか?」

「あとの半分は?」

「優しさ!」

『愛情!』

「いや違うと思います…」






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