気温が高くなり始めたころ、とある道端での一コマ。 「ガウェイン……っ」(ヒカルびっくーっ) 「あァん?…あ、子猫チャァン!!」(きらきら)寄ってくぜガウェイーン! 「……よ、…………よって来んじゃねぇえええっ!!」(ヒカリの腕を掴んでダッシュ)「行くぞヒカリあの鎌野郎の傍は無法地帯だ……っ!!」 「…………あァね!鬼ごっこですかァ子猫チャン!!その雌猫チャンは誰かなァ…オレ様に紹介して欲しいなァ!!!」(追いかけっこスタートだ!) 「ちっげぇよアホっ!だから鎌チラつかせんな物騒なんだよっ!」 「ヒカル、誰、ミイラ、ヒカリ、知る、したい」 「馬鹿野郎っ喋んじゃねぇよヒカリぃっ!」 「んんーそれならオレ様が教えてやんよォよーく聞いとけコラァ!オレ様はァ、そこの子猫チャンと体の奥底で触れ合った仲でェー」 「だぁああああっやめろぉおおおっ!!」(ガウさんとこにリターン。口を塞ぐ) 「ヒカル、猫、違う、人間」 「ヒカリぃお前は先帰っとけ!オレはこいつ天国に送ってから行く」 「ミイラ、喋る、変」 「帰れ!」 「ヒカリ、ヒカル、一緒」 「言うこと聞かねぇかっ!!」 「ヒカル、ヒカリ、一緒」 「子猫チャンつーかまーえた!(にやぁ)はーん…天国いきたいワケ!オレ様が協力してやるよォ。ほれ、雌猫チャンもこっちおいでー」(手招き) 「ひぃ……っ!違……、」 「雌猫、ヒカリ?ヒカリ、猫、違う」(ぽてぽてと近づく) 「──な、ヒカリ、馬鹿やってんじゃねぇ!帰れ!」 「ヒカリ、帰る、ヒカル、一緒」(ヒカルの腕を掴む) 「何が違うんだよ違わねェだろ?この前すっかりヤり損ねてたから気になってたんだよなァ…。はは…ほらおいで、雌猫チャン。天国連れてってやるぜ?」(舌なめずり) (じっとガウさんを見るヒカリ)「ヒカリ、遠慮、する、ヒカル、遠慮、する」(ぐいぐいヒカルの腕を引っ張る) 「……つーことで、オレ等帰るから」 「帰る、から」 「…えー、つまんなーい」(むくれ)←子供か 「つまらなく無い!テメェはあの眼鏡野郎と仲良くひなたぼっこでもしてやがれ!」 「して、やがれ」 「ええーやだーだってトリスタンとだべってたって喧嘩にしかなんねェもんいらいらすっしィ」(ぶつくさ) 「オレとは流血沙汰にしかなんねぇだろアホ!」(踵を返す)「行くぞヒカリ!」 「……うん」(ガウさんをじっと見る) 「えーちゃんとえっちなことにもなんじゃーん。…ん?何かにゃあ雌猫チャン」 「──ならねぇよっ!!」(顔真っ赤) 「……ヒカリ、初めて、見る、ヒカル、表情、いっぱい」 「────黙れヒカリィ……っ!!」(ヒカリの前髪を力一杯引っ張る) 「だってこの前は気持ちよさそうににゃあにゃあ言ってたじゃァん?あ、暴力はんたーい」 「…………死ね」(睨み)「ヒカリ、行くぞ…………覚悟、しろ」(ヒカリの髪を引っ張って行く) (悲しそうな顔)「…………ミイラ、」 「黙れっ!!!!」 「ヒカル、友達、いない、ミイラ、友達、なる、して──」 「黙れっつってんだよ……っ!!」 (ずるずる帰って行く二人) 「待った、子猫チャン(ヒカル君の腕掴んでぱしんと軽く頬叩く)オレ様そーいうの嫌い」 (きょとん)「………………は?」(叩かれたことに気付く)「────何すんだよテメェ……!何様のつもりで……っ」 「…家族でしょォが。子猫チャンがやってること、オレ様なんかイヤ。他の奴にゃあ何したって構わねェけどさァ、家族にンなことしてんじゃねェよ」←家族ばかだー 「──ヒカリは家族じゃねぇ。……家族、とかそんな生温いもんじゃねぇんだよオレ等の関係は……っ」(ヒカリの手をぎゅっと握る) 「じゃヨケーに子猫チャンがなんでンなことすんのかわかんねェ」 「……テメェなんかに分かってもらいたかねぇよボケ」(顔を伏せる) 「ヒ、カル……」(手を握り返す) 「当たり前ですオレ様にゃあさっぱり理解できねェし理解しようとも思いません」←矛盾 「…………馬鹿みてぇ。時間の無駄。……行くぞ、ヒカリ」(歩き出す) (引きずられながら)「では、また、鎌ミイラ」(←ミイラって人の事言えない) 「変な猫チャンずだなァ…ばいばーいっと!あ、やべ今日お母さんのご飯の日ジャン!帰ろう、帰るぞー!!」 「……ヒカリ、オレ等の昼飯は?」 「冷や奴」 ────とある晴れた昼下がり、 名前も無いアスファルトの道端にて。 |
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