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001


――嵐の夢を見た。


目覚ましの音で目を覚ます。大きく欠伸をして、腕をぐっと伸ばした。今日は期末テスト最終日だ。ここ数日間でどっと疲れた。ふと机の方に目を向けると、グリムがノートを開いてブツブツなにかをつぶやいていた。


「おはよう、グリム」
「ふなっ! いきなり声掛けるんじゃねーんだゾ」


「ビックして覚えたこと忘れちまうじゃねーか」驚いたグリムは毛を逆立たせてビクリとした。ごめんと謝り、夜月は身支度を始める。その間もグリムは熱心にノートと睨めっこをしていた。「グリム、もう行くよ」準備を終え時計を見た夜月がグリムに放つ。「オレ様たちは2人で1人なんだから、足引っ張るんじゃねーぞヨヅキ」肩に乗ったグリムにわかってるよと言い、2人はオンボロ寮を後にした。




〇 ● 〇



「そこまでだ仔犬ども。お利口にペンを置いて、答案用紙を前に回せ」


チャイムの音とクルーウェルの合図でテストの終わりを告げる。「このクラスの期末テストはこれで全科目終了だな」集めた答案用紙を確認しながら言う。生徒たちはイエーッ!とガッツポーズ取るなりして解放感を味わっている。「おすわり! はしゃぐのはまだ早い。テストの結果が悪かったバッドボーイどもは、クリスマス休暇を補習に振ることになるから覚悟しておけよ」では解散、と答案用紙をもってクルーウェルは教室を出ていく。


「はーっ、終わった終わった〜!」
「お疲れ様」
「やれるだけのことはやった。あとは結果を待つだけだ」


「オレ様にかかればこんなテスト、チョロいんだゾ」ふふん、と自慢げにグリムは言う。「今回はやたら自信あるじゃん」自信満々のグリムを見て、エースが言った。「今から『大天才グリム様!』『オレに勉強教えてください!』っていう準備しとけよ」上から目線に言うグリムは勝ち誇った顔をする。徹夜して勉強していた気もするが。


「残念だが、今回は僕も自信がある。悪いが勝たせてもらうぞ」
「いつも赤点ギリギリで泣きべそかいてる奴らが言うじゃんか。ま〜、オレも今回は余裕だったんで負ける気がしないけど」


グリムに続き、デュースやエースも自信ありげに言う。「みんな自信あるなんて、勉強頑張ったんだね」3人にそういうとエースはニッと笑って「まーね。これくらい楽勝、楽勝〜!」と余裕そうにする。


「さて、試験も終わったことだし陸上部に顔を出すか」
「オレも久々に思いっきりバスケして身体動かしたい気分。んじゃ、今日はここで解散ってことで」
「うん、また明日ね」


部活に向かう2人と手を振って見送る。「オレ様たちも帰ろうぜ。夜通し勉強してたから、オレ様もう眠くてたまらないんだゾ」グリムは眠そうに目をこすった。部活動には参加していないし、この後の用事もない。夜月はグリムを抱え、その日は早々にオンボロ寮へと帰った