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- ナノ -

02


「ねえ、ハグリッド。何処へ向かってるの?」

「お前さんの同級生んとこだ。ダンブルドアに頼まれてな。これから三人で必要なもんを揃える」


「おお、此処だ」ハグリッドはそう言って立ち止まった。そこに在ったのは一つの屋敷だ。屋敷は旧く、周りには何もない。それに、屋敷にしては小さい。だが家というには大きすぎる。
ハグリッドは扉を三回ノックする。ハリーは中から出てくる子はどんな人だろうと想像を巡らせ、扉を開くのを待った。やがて扉はゆっくりと開かれ、中から自分と同じぐらいの背丈の子が姿を現した。

銀糸の髪は長く、肌は雪の色そのものだ。真っ白な印象を残す少女に唯一色を残す赤い瞳。
少女はハグリッドとハリーをじっと見つめ、何者かを問う。


「ダンブルドアから聞いたと思うが、俺はハグリッドだ。こっちはハリー。お前さんといっしょにホグワーツに入学する」


それを聞いて少女は警戒心を解いた。
少女が隣に立つハリーに目を向ければ、彼女が動くよりもハリーが先に口を開き、手を差し出した。


「やあ。僕はハリー。ハリー・ポッター」

「はい、ハリー」


額に稲妻の形をした傷跡を持つ少年と握手を交わす。「私はディーア。ディーア・エヴァレスト」よろしくね、と言えばハリーは嬉しそうに笑った。
友人を持つのは初めてだ。それはハリーもディーアも同じこと。


「それじゃ、早速出発しよう」


ハグリッドはそう言って踵を返す。ハリーとディーアは目を見合わせ、声をそろえてハグリッドに聞いた。「どこへ行くの?」首を傾げて聞くと、ハグリットは立ち止まって二人に振り返る。応えようと口を開いたが、お楽しみを最後に残す様に、子供っぽく口端をあげる。


「一緒に来りゃわかる。さ、ほら」


ハリーとディーアはもう一度目を見合わせ、一緒にハグリッドの後を追った。