天使過ぎて辛い
はい、今日は皆で港に来ております
いやピクニックとか遊びに来た訳じゃないよ?お仕事ですお仕事、私はあんまり関係ないから来たくなかったけど無理矢理。
何しに来たのかと言うと、今日は煌帝国の使節団、皇子が留学しにシンドリアに来る日らしく皆でお出迎えに来たと言う訳です
「煌帝国第四皇子、練白龍です」
シンさんと話をしている第四皇子は、顔半分に火傷の跡があり、口元には黒子のあるキリッとした青年だ
「おっ!あの可愛い子誰ですかね?」
「ん?…あ!れっ…練紅玉姫…」
練紅玉姫、シンさんに気があるらしいが何やら負のオーラが…うわっ紅玉姫がシンさんに斬りかかった!?
乙女の身をはずかしめたとか言ってシンさんに決闘を申し込んでるし、え?何?はずかしめた!?
「事情を説明していただけますか?」
「うっ!!」
紅玉姫はカーッと真っ赤になって泣いてしまい、紅玉姫の部下、夏黄文さんが代わりに説明してくれた
「まぁ要約すると、シンさんは紅玉姫に覚えられていては面倒臭いので、姫を気絶させ、部屋に運び襲ったと」
皆はうわああサイテーとシンさんに軽蔑の眼差しを送っている。しかしシンさんは自分が外交の最中に酒で失態をおかすなどと思っているのかと皆に訴えかけているが皆は信じていない。日頃の行いの悪さだね
「信じられませんよね…」
「毎度のことっスからね…」
「酔った王に手を出されかけたという女性からの苦情が絶えません」
「そうそう、こないだなんてすごいおばあちゃんに手出しそうだったよね!」
「実は、私も一度手を出されかけたことが…」
「すいません、酔ってなくても普通に手を出される上に、ほぼ毎回、私の寝台に真っ裸で寝てるんですけど」
「なっ…んだとぉ…」
皆に信じてもらえないシンさんは、半泣き状態だ。しかも責任をとって姫と結婚しろと迫られている。しかしいくら言っても信じてもらえないシンさんは我慢の限界で、ヤムさんの魔法で真実を見せてくれるように頼み、無実を証明したのだった。
「ほら見ろ!!俺は何もやってねーだろ!?」
「スミマセン!」
「マッタク、俺がどれだけかなしい気持ちになったかわかるのか!」
「前科を棚上げしないで下さいよ」
何はともあれ姫も納得したみたいだし、犯人は姫の部下二人が夏黄文さんだと白状したし、白龍皇子が謝罪をしてくれたし一件落着かな
あ、泣きながら謝る夏黄文さんにジャーファルさんが唾をぺっと吐き捨てたのは見なかったことにしよう
「なまえお姉さん!」
「アラジン!」
港から王宮に戻ってきたあと、庭で日向ぼっこしていたなまえに飛び込んできたのはアラジン
「相変わらず可愛いよアラジン!」
「なまえお姉さんも相変わらず柔らかいよ!!」
「ありがとう!3人も日向ぼっこでもしにきたの?」
「いえ、俺らはモルジアナの眷属器ができたんで、それを見せてもらいに来ました!なまえさんもどうですか??」
「おお!やっとできたんだね、見たい!」
4人は芝生に座り込み、モルジアナは持っている箱を開けた。すると中には、暗黒大陸で信仰されていると聞く彼らの太陽の象徴であるらしい火の鳥の模様がついた足飾りが入っていた
アラジン達はおおーっ!!とキラキラとした足飾りの綺麗さに感動している
「さっそく使ってみせてよ!」
「モルジアナちゃん可愛い似合ってるー!!」
3人に早く見せてー!と言われ、モルジアナは気合いを入れて一蹴り。そしてアラジンとアリババくんが足飾りの鎖に絡まり釣られた
「危なかった…モルジアナちゃん、新鮮な魚が2匹釣れたね」
「すみません、すみません…!」
「なまえお姉さん自分だけ防壁魔法使うなんてずるいや…」
「この鎖、ない方がいいんじゃねーのか!?ッいたた!なまえさん髪の毛引っ張ってる!」
「おっとすまんすまん、ちょーっと待ってね」
鎖を2人から解くなまえとモルジアナ
「足じゃないとこに付ければ、蹴るのに邪魔にならないんじゃないかな?」
う〜ん…と悩むモルジアナにどうしたと声をかけるアリババくん
「どこに付けても…これはただの飾りだわ…戦いにどう使えばいいのかわからないわ…」
「どう使えばいいのかか〜…モルさんはどう使いたいんだい?」
「え…私…?」
「うん、ヤムさんが言ってたんだ新しい魔法を作る時は、まずこれからどんなことがしたいか楽しく考えるんだって。眷属器の能力もきっとそうなんじゃないかなぁ…」
「私のしたいこと……………」
「流石私のヤムさん、モルジアナちゃんは何がしたい??」
「私は…お二人となまえさんの役に立てるような強さが欲しいです」
やだ何この子いい子
なまえは可愛いいいいとモルジアナに抱きつき頬摺りをする。アラジンとアリババくんはモルさんはもう十分強いよと声を揃えて言う
そして今までの旅であったモルジアナの活躍を語った後、アラジンがモルさんがいると僕たち、羽が生えたみたいになっちゃうね!と言うものだからなまえはもうお前ら天使かよここがエデンかと笑顔で吐血していた
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