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放課後、図書室に来て本を読み耽っているともうこんな時間。りは薄暗く、灯外がポツポツとついていた。なまえは急いで帰り支度を済ませ、駄箱で靴に履き替え外に出る


「寒…」

「今日は一段と冷え込むっスね」

「そだねー…うわっ黄瀬くんいつの間に…」

「さっきからずっと居たっスよ!」


校門を出たところで話しかけて来たのは同じクラスの隣の席のお友達?黄瀬くん。さっきからいたらしい


「気づかなかったわ…影薄くなった?」

「そんなわけねぇっスよ!なまえっちがぼーっとしてるから!」


黄瀬くんはガーンっとショックを受けながら喚いている。黄瀬くんは私の中では残念なイケメンだ


「にしても今日は冷え込みますなぁ」

「そうっスねぇ」

「黄瀬くんは部活帰り?」

「うん、なまえっちは何してたんスか?」

「図書室で本読んでたらあらまこんな時間」

「なまえっちらしいっスね」

「そういえばお兄ちゃんは?」

「笠松先輩ならたぶんまだ体育館じゃないっスか?」

「ふーん」


私のお兄ちゃんはバスケ部の主将で、遅くまで自主練とかしてるから帰って来るのも遅い


「にしてもなまえっちと笠松先輩って全然似てないっスよね」

「そう?」

「そうっスよ!笠松先輩はモロ体育会系って感じなのになまえっちは文系っスよね」

「んーだって汗かくの嫌いだし」

「それに背とかめちゃくちゃ小さいじゃ…何でもありません」


私が黄瀬くんをかるーく…かるーく睨めば慌てて口を閉じる黄瀬くん。そんなに怖い顔はしてないのに


「あー…マフラー持ってきたらよかったな」

「あ、マフラーあるっスよ!」


とか言いながらカバンをゴソゴソとあさって取り出したのはおしゃれなチェック柄のマフラー


「はい、どうぞ!」

「え?いやいいよ、黄瀬くんも寒いでしょ?黄瀬くんが巻いときなよ」

「俺は平気っスよ…ックシュ」

「ほら」


やっぱり部活帰りは汗とかかいてたから冷えるだろう。お兄ちゃんは大丈夫かな?


「うぅ…でも…」

「大事なエース様が風邪ひいたらお兄ちゃんにど突かれるよ」

「確かに…あっ!だったら一緒に巻いたらいいんじゃないっスか?」


何を言い出すかと思えば…イケメンコノヤロー


「身長を考えろ」

「俺がなまえっちおぶったらいいんスよ!」

「馬鹿なの?ねぇ馬鹿なの?どこのバカップルだよそれ」

「ええ!?名案じゃないっスか!いいからいいから」

「だいたい家の場所違う!」

「何言ってるんスか?最初から送るつもりだったんスけど。こんな暗い中女の子を1人で歩くなんて危ないっスよ!」


早くと急かしながらしゃがんでいる黄瀬くんに、私は観念してその広い背中に乗り、マフラーを二人に巻く


「部活で疲れてるのに大丈夫?」

「大丈夫っス!それに家帰ったあとも自主トレとかするんスから、それもトレーニングっスよ!」

「そっか、偉いね」

「あと、こうやってくっついてたら暖かいし!柔らかいし…っちょ!たんま!髪、げる!」


なまえはセクハラ発言をし出した黄瀬の髪の毛を引っ張る。黄瀬は痛みに足を止める


「痛いっスよ〜…」

「自業自得」

「よっと!」


黄瀬は私を背負い直し再び歩き出す。いやー重くて申し訳ない


「黄瀬くん、暖かいね」


私は黄瀬くんの肩に頬をくっつける。黄瀬くんは冷たッと軽く悲鳴をあげた


「なまえっち冷たいッスよ……理性保てないかも…」

「ん?」

「何でもないっス!」

「変なの」






あいまふらー
(お前ら何やって…)
(あ、お兄ちゃん)
(ちちち違うんスよ!)
(問答無用だああああ!)







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