from two second to four forth | ナノ


from two second to four fourth


「と、言うわけなの」
「…全部コムイの所為じゃん」
「何かこの帽子押し付けられた時、これ被って誤魔化しててって見えたから被ってた方がいいのかな?」
「やめとけ、ルーナ。髪が巻き毛になる」
「そうだね」

ルーナは幻覚を使ってコムイノ心の中を見透かしたようだ。


「さて、私は仕事しに行ってくるね」
「飴持った?」
「持った」

ルーナはバタンと扉を閉め、仕事に向かった。



「コムイって何考えてるか分かんない」

ルーラはいつもそう思う。
一応上司だが、発明品はイマイチだし、どう思ってそんな事をしているかが分からない。

「やっぱ、リナリーの為?」

――あたしはルーナの為。






------------







ルーナはいつもの席に座って書類を裁いていた。
もちろん机には飴、口にも飴がある。

「流石早いな」

リーバーが書類を持って話しかけてきた。

「あ、班長。ここの式が間違っているんですけど、担当誰ですか?」
「ん? 本当だ。
 それ結構前のだからな…」
「ずっと放置されていたんですね……」
「直しといてくれ」
「分かりました」

またルーナは書類に目を向ける。

「(ったく、出来た子だぜ)」

リーバーはそう思った。


「その書類、未処理ですよね。ください」
「あぁそうだが…」

リーバーは山のように積まれたルーナ担当の書類を見る。

「私の事はいいです、何か仕事をしていたい気分なので」
「分かった、じゃあ頼むな」
「はい、班長」


ルーナはバリバリ仕事をしている。
そんな中ルーナに書類を頼んだリーバーは司令室に行った。


「コムイ室長!」

コムイは研究室に籠って何かをしていた。
リーバーは知らなかったのだが、彼はルーナを治す薬を作っていたのだ。

リーバーはそうとも知らず扉を叩く。

「コムイ室長!!」
「静かにしておいてくれるかい!!!?
 僕の命が掛かってるんだ!!!!!!!!!

はぁ!!!?また訳が分からんことを…」

リーバーはそのあととても困ったそうな。






------------






朝日が彼の顔を照らす。
彼は目覚めた。
そして姉の声が聞こえる。

「ジルー!!?」
「もう起きてるよ、姉貴!!」
「朝ごはんが冷めるから早く来なさい!!!」

台所から彼の姉の声が飛ぶ。
仕方なくジルはベッドから出て、上着を羽織り台所へ向かう。

「おはよう…」
「おはよう」

顔も洗わず席に座る。

「早く寝ないと駄目じゃない。
 もう夜に出ていくの禁止にするわよ」
「それは無理だって。
 オレが殺されるもん」
「誰と会ってるのよ」
「ピチピチの服を着た人の家族、かなぁ」
「失礼よ、それ」

ジルの姉は微笑みながら、おかずを置く。

「「いただきまーす」」

2人で手を合わせ、言う。

「……姉貴、もう8時だよ?」
「え、それが?」

不意に時計を見たジルが言う。

「何でもう少し早く起こしてくれなかったんだよっ!!!」
「何度も起こしたわよ」
「幻術でも使ってくれれば…!!!」

急に慌ただしくなり、ジルはコートを着てパンを口に挟む。

「この間、幻術は使わないでくれって言ってたじゃない♪」
「うっわ絶対確信犯じゃん、知ってて起こさなかったな!!!」
「今日は朝の授業が8時15分からなんだよね♪」
「う゛〜〜〜  アホ姉貴!!!!馬鹿ルーナ!!!!!」

ジルはそう言い残し、走って家を出た。


「フフっ ジルってば反応が可愛いのよねー♪」

どこまでも黒いジル家の姉・ルーナであった。





[] []
[back]
[TOP]



×
- ナノ -