from two second to four forth | ナノ


from two second to four fourth


<朝方>

黒の教団の地下水路にルーラ達はいた。

「夜間列車があってよかったですよね」

ルーラ達はアレンを見つけた後、夜間列車に乗って本部へと帰って来たのだ。

「てめぇが迷子にならなければもっと早く帰れたんだがな」

神田が言う。

「ハイハイ、言い合いはしないで」

軽く仲裁するルーラ。
船はグイグイ前に進んでいく。


「!」

ルーラが立ちあがった。
急に立ち上がった為、船が揺れる。

「あ、ごめん」

大人しく座るルーラ。

「どうしたんだ?」

神田が船を漕ぎながら聞く。

「…何でもない」

ルーラはそう答えたが、彼女は疑問で一杯だった。


――何でルーナが教団中に幻術を張ってるの?

先程ルーラが感じたのは自分がルーナの幻術に入った感覚だった。

――何故?まさかルーナに…

ルーラの顔に不安が現れる。
それを神田が見逃すはずがなかった。




「ルーナ!!」

ルーラは舟から降りたとたん、走り、ルーナの部屋に急いだ。

――幻術がかかってるんだから、ルーナは起きているはず!

そしてルーラはルーナの部屋の扉を開けた。

「ルーラ、どうしたの?」

いつもは被らないベレー帽を持って、ルーナはベッドに座っていた。

「どうしたのってこっちの台詞だよ!
 何で幻術なんか… …!!!」

ルーラは気付いた。
ルーナの幻術が自分には影響を及ばせないようにしたからだ。

そこには、猫の尻尾と耳を生やしたルーナがいた。





2009.12.5./12.3.27.


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