from two second to four forth | ナノ


from two second to four fourth


まだルーラは迷っていた。
さっきとは違うアンティークのお店に移動して、リナリーのお土産を選んでいた。
よほど決断力がないのだろう。

しかし、彼女のポケットの中にはルーナのお土産が入っている。
白い蝶が模られた髪留めである。
ルーラはこれを見た瞬間、ルーナのお土産として買う事を決めた。
それほどルーナに似合うと思ったのだろう。

しかし、リナリーのお土産選びにかれこれ三時間以上もかかっている。

「あのお店のもよかったけど… こっちも…」

もう神田とアレンは呆れている。

「ルーラ、何のためにここへ来てるか知ってるか?」
「? アクマ破壊の任務だろ?」
「何時間かかっているか知っていますか?」
「三時間と三十分くらい?」

――――何でこんなに冷静なのに(お)土産選びに時間がかかる(んだ)(んですか)!!?

神田とアレンは心の中でそう思った。



「いらっしゃいませ、どのような物をお探しで?」

ラビがいたら一発KOのような女店員が話しかけてきた。

「…悪いが、アクマに聞くような事はないんだ」

薔薇の棘がアクマに刺さる。

「な…に…」

ドゴォン

店員に扮していたアクマは爆発した。


「ルーラはアクマの魂が見えるんですか?」

――確か、あの幻術の中でも…

アレンは疑問に思う。

「…あたし、街に入ってから半径5mは幻覚にしてたんだ。幻覚の中だったらアクマか人間か見分けられる。戦いの最中は1kmに拡大するんだけどな」
「へぇ、凄いですね」
「アレンの目には敵わないけどな」

お土産を選びながらルーラとアレンは会話をしている。

そんな中、面白くないのは愛刀・六幻を携え鋭い眼がますます吊りあがり、いつもの三倍増しでドス黒いオーラを出しながら腕を組んで周りの人を恐怖させている、ぱっつんポニー侍で黒いコートを翻している、神田ユウである。




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