Others モモちゃんとご飯を食べたので、次は六番隊に挨拶に行かなくちゃね。「六番隊って白哉様の隊だよねー…」 白哉様は恩のある方だ。 私を隊長に推薦して下さった。死神への道しるべを示してくれたのは白哉様だ。 瀞霊廷を歩く。 午後のこの時間なら、白哉様は隊舎で執務をされているだろう。 白哉様は真面目な方だから、毎日のタイムスケジュールは一定だ。 「…六番隊に行こう」 "六"と書かれた隊舎の前に立つ。 ここが六番隊の隊舎だ。 白哉様の警護時代、何度も通った。 懐かしいなぁ。 入ろ。 私は無断で六番隊舎に入る。瞬歩で入ったから、門番関係なし!! もう私の庭みたいなもんだから、いいかなって。 ていうか、門番とかめんど。 多分、霊圧で白哉様は私の訪問に気付いている。 そういう方だ。 執務室に入室する。 「こんにちは、白哉様」 「兄、隊長になったのだろう?以前とは違う。 きちんと門番を通って来い」 「すみません。でも白哉様は気付いておられたでしょう?だからいいかなって」 「……」 白哉様が呆れた表情を作る。 私は隊長になっても、変わりませんよ。 「護廷十三隊・九番隊隊長に任ぜられました、冥地菜舞でございます。白哉様に育てて頂いたご恩を胸に置き、これからも精一杯尸魂界、現世の平和を守る所存でございます」 「…期待している」 「はいっ!!」 やっぱり白哉様は素晴らしい方だ。 夜、寒くて目覚めた。 寒くて寒くて仕方がなかった。 体を起こした。 「え…」 周りは凍結していた。 ――いや、意味解んない。 夜に慣れていない目をしっかり慣らして周りを見渡す。 間違いない。布団も床も凍っている。 冬のような寒さに驚く。吐く息も白い。今は冬じゃないから。マジで。 「ぅ…ぁ」 呻き声を聞き、そちらを見てみると、叔母上が苦しそうな声を出していた。 原因は明白。寒さだ。 「大丈夫ですか、叔母上。叔母上?」 布団から抜け出し、叔母上の体を揺する。ただただ寒そうに震えている。顔色が悪い。 この前冬獅郎が死神になる、と言って出て行ったばかりで、この家には私と叔母上の2人きり。冬獅郎は私には何も相談せずに出て行った。私が死神嫌いだって知ってたから。 「おばう、」 「強すぎる力は制御しなければならない」 家の入口から声がした。振り返ると、人がいる。 死神装束で、白い羽織を着た――アキちゃんを殺した奴の仲間。 「何の用」 「兄は死神になるべきだ」 「はぁ?」 あの日も、この男は意味の解らないことを言っていたが……。今度は"死神になれ"だと? 「別に死神になって闘え、と言うのではない。兄は力の扱いを学ばなければ、その者を殺すことになる」 変な髪型の男(筒みたいな髪飾りをつけている)は"その者"の所で叔母上を指す。 「もしかして、これ…」 「そうだ。兄の力で、その者は苦しんでいる」 「…!!」 「私と共に来い」 ------------- 管理人から! 冬獅郎の時と似せました。 2012.10.13./13.3.12. [←] [×] [back] [TOP]
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