Ears | ナノ


Ears


目が覚めた。
…?いつもより明るい?

窓の外を見る。
雪が積もっていた。

月空「寒いと思ったら雪だったんだ…」

なら今日ははじっとして、家でごろごろしよー
最後のこの家だし。
みんなに逢ったら泣きそうになるし。

月空「よーし!寒いし、もう1回寝よ!!」

震えるバイヴ。
……恒例になってきてるわね。

今日は並中に集合だぞ。


何でいっつも[?]とかないの?
私が絶対暇だという確証あるの?
………いや、ごめん。実際暇。

行こうかな。
誘われたし。

お母さんに許可とっていこーっと!!



-------------



京「ツナ君!」
獄「十代目!」
山「よっ!」
了「極限だああああああああ!!!!!!!!」
ハ「ツナさん!」
デ「ツナ」
月空≪やっほ!≫

ツ「メンバー勢ぞろいいい!!?みんな何やってんのおおお!!!???」

ここは雪の積もった並中。
私達全員集合!
もちろんランボ君もイーピンちゃんもいるよー
リボーン君はヒーターの近くでこたつに入って湯気の立つお茶飲んでるけど。

あ、リボーン君こっちに来た。

デ「お前らを待ってたんだぜ」
リ「今日はこいつらに呼ばれたんだ」

リボーン君の案じゃないんだww
でも強制という。

デ「実はオレ達も偶にはチビ達と遊んでやろうと思ってな」
ツ「え!!?」
獄「考えてみたら、十代目はアホ牛達の世話ばっかりですからね」
山「こんな日くらい手伝うぜ!」
了「水臭いぞ!沢田!!」
ハ「ツナさんの為なら、例え火の中雪の中ですぅ!!」
月空≪そんな理由で集まってたんだね、知らなかった!!≫

ツ「ちょ、月空ちゃん!!?」

知らなかったから仕方ないよ。
だってリボーン君いつも用件だけだし。
常に強制だもんね。強制リボーン君。

リ「何だ?月空」
月空≪何でもないです。ごめんなさい≫

リボーン君相変わらず怖い!
これが父なら頷ける(笑)

ツ「(…でも、みんなオレの為に……)」
獄「やるならやっぱり雪合戦ですよね!!」
山「お、それ燃えそうだな!!!」
デ「特別製のかってー雪玉つくっか!!」
了「合戦!!!なんといい響き!!!!!!!」
京「面白そー!!」
ハ「白銀に燃える乙女の闘魂!!!」
ツ「(この人達の方が子供だ……)」

私はどうしよ。
運動は音が聞こえないから危ないんだよね。

山「じゃあチーム分けしねぇとな!」
ハ「ハルは!ツナさんとラブラブチーム結成ですぅ!!」
ツ「(月空ちゃんの前でラブラブやめてー!!!)」

ハルちゃんがツナ君に抱きつく。
積極的だなぁ。

デ「日本じゃどうやって分けんだ?」
ツ「普通、くじびきかじゃんけんかな」

リ「オレが決めてきたぞ」

おおお!
リボーン君が戦国武将の格好してる!!

獄「リボーンさんがそういうんなら!」
山「オレもそれでいいぜ!!」
デ「オレも」
了「構わん!!!!!!」
ツ「みんなこの鎧小僧に甘過ぎるよ…」

構う……
私どうすればいいの。

リ「まず、東軍はツナ、山本、イーピン、京子。白マフラーだぞ。
  対する西軍はディーノ、獄寺、了平、ランボ、ハルだ。赤マフラーな。
  オレは審判だぞ」
ツ「え?月空ちゃんは?オレらのチームの人数が少ないから、こっちに…」
デ「ずるいぞ、ツナ。ランボを交換してやるから、月空を西軍に」
ツ「さりげなくランボの扱い酷い!!?」
獄「待って下さいよ、リボーンさん!!何で右腕のこのオレが…」
ツ「獄寺君は黙ってて」
獄「え…あ、はい。すいません、十代目」

……あれ?
ツナ君ってこんな感じだったっけ?

リ「質問は最後まで聞いてからにしろ。
  ルールはこの日の特別ルールだ。
  月空」
月空≪はい?≫

おうふw
呼ばれるとは思わなかった。
……私できないわよ?

リ「月空争奪戦だ」

……………………………はい?

リ「両チームは30分間自分達と相手チームの間のエリアを動く月空を捕まえるんだ。
  月空に玉を当てたから失格だからな。殺すぞ。
  30分後に月空を自分のエリアの中に入れていたら勝ちだ」
月空≪私、逃げ回るの…?≫
リ「そうだぞ。最後まで逃げ切れたらいいことをしてやるぞ。
  で、捕まったら、そのチームのリーダーの所に引っ越せ」
月空≪え?ちょっと待って!!?全く関係ない気が…≫
リ「ツナん所はオレがいるから安全だし、ディーノの所も安全だ。
  月奈にはオレから言っておくし、反論はさせねぇぞ」

…怖いなぁ、リボーン君。

リ「(これ以上遠くには行かせねぇ。月空がこっちにいれば、月奈とさほど離れることはない。自分の娘だし、自分の目で…)」
山「面白そうじゃん!」
デ「よっしゃ!それでいいぜ!!」
了「何だろうが勝つ!!!!!!!」
イ「イーピン東軍!絶対的勝利!!!」
ラ「ランボさんだって負けないもんね!!!!」

リ「雪玉にはいくら当たってもいいが、気絶したらアウトだからな。
  じゃあ雪玉と陣地を作って30分後に開始だぞ!!」
皆「お!!!!!!」
ツ「全員盛り上がってる……」



30分後。
できましたとも、陣地。
私が逃げ回る範囲は結構狭いです。
雪の壁を縦に3つくらい。
陣地と陣地の間には赤い線があって、私が30分後にあの中にいたら負け。
人の家に押しかけて、迷惑なんてまっぴら。
絶対嫌。
私勝つから。

緊迫した空気が流れる。

リ「んじゃ、始めるぞ!試合開始!!!」

リボーン君が法螺貝を鳴らす。
お正月のと一緒かな?

誰も出てこない。
沈黙。
……私音聞こえないけど、沈黙なのは解る。
空気が重いっていうか。

!!

了「うおおおおお!!!!!」

笹川さんがこっちに走ってきた!!!

了「極限まで攻めずして、勝利は掴めん!!!!!!!!!」

き、きたあああああ!!!!
私は逃げないと!
さっきの時間に作った雪玉を持つ。
あれ、でも笹川さん玉持ってない。

山「――!!!」

東軍から雪玉が!
山本君が投げたんだわ!!

だけど、笹川さんは玉をパンチで砕く。
すご…
私が投げても意味ないわ……

了「そんな鈍(ナマク)ら玉、この極限ストレートの前ではマシュマロ同然!!!!!!!」

どんどん投げられる雪玉。
どんどんラッシュで撃ち落とす笹川さん。

周りを見てみると、西軍は動きはない。
だけど、東軍は山本君のフォローをしている。

東軍は笹川さんだけに押されてるなぁ…
となったら、気にするのは西軍!
この隙を見て、私を捕まえにくるかもしれない!!!

西軍を気にかけた瞬間、東軍からイーピンちゃんがこちらに走ってきた。
すると西軍から獄寺君が!迎え撃つ気だわ!!

獄寺君がボムのように玉を放つ。
それを餃子拳でイーピンちゃんが防ぐ!
格好いい!

ん?ちょっとニンニクの匂いが……
風下の東軍の方にも行ってるみたい(笑)
味方なのに匂いにやられてる。
……くさぁ………

了「はははは!!!小牧はもらったぞ!!!!!」

!!
笹川さんが私に向かって走り出し、イーピンちゃんもそれを阻止するために走る。

わあああ!!!
私、大丈夫なのかしら!!!?



2011.7.16./12.4.30.


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