Ears | ナノ


Ears


初の学校が終わった!
みんな部活やらでいない。
残っているのは数人だ。
よし、帰る準備でもしようかな。


?「小牧さん」

重力に反した髪の男の子が私を呼ぶ。その男の子の隣には獄寺君もいる。
補聴器が拾った声に振り向く。

?『初めまして!オレ、沢田綱吉。
 よかったら、メアド教えて?』

携帯の画面にそんな言葉が出ていた。

月空『分かりました^^』

ちゃっちゃと赤外線でメアドを交換する。
今日で大量にメアド増えちゃったけど、まあ大丈夫でしょう!!

獄寺君が沢田君にこそこそと話している。
獄寺君はまだ帰ってなかったみたいだ。
…こそこそしなくても、私には聞こえないのに。

沢田君にメールを送ろう。
そしたら、こそこそ話すことはやめるだろう。

沢田君が振動する携帯を見ている。
届いたのね。

月空『早速送ってみましたw
 これからよろしくです♪』
沢田「こちらこそ、小牧さん」

沢田君は私の方を見てしゃきっと喋った。

月空『あ、下の名前でいいですよ』
沢田「ほんと? じゃ、改めてよろしく。月空ちゃん」


月空「!」

ウィーン

机の中から赤ん坊が出てきた。

月空「…」
沢田「リボーン!」
獄寺「リボーンさん!」
リ「ブツブツ」

何、何で赤ん坊が…?
喋ってるっぽい!!?

月空『この子、何て言ってるの?』
沢田「え?え、えと……(どうやって説明すれば!!?)」

リ「チャオっす」

その子はいつの間にか私の前でハキハキ喋っていた。
…え、今頃の赤ん坊って喋るの?すげぇな。

リ「(やっぱり月奈の子だな…)
 オレはリボーン。よろしくな」

わぁ…///
可愛い!!

月空『よろしくね、リボーン君』

ちょっとだけリボーン君が頬を染める。
…どうしちゃったの?

沢田「リボーン?」

リボーン君がバッと顔を上げる。

リ「ツナ、早く帰るぞ。またな、月空」

去っていくリボーン君に手を振り返した。
リボーン君が沢田君を引っ張っていくのね…
きっと今頃の赤ん坊は腕力も半端ないんだわ。

獄「待って下さい、十代目!!」

大きな声で叫ぶ獄寺君。
補聴器でもはっきり聞こえるって相当大きい声よ?

獄寺君はツナを追いかけ、走って行った。


……あのリボーン君。
何か引っかかるな…

リボーン君は自分を使って誰かを見ているような感覚だった………




2009.10.17./12.4.28.


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