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- ナノ -

「レッカァ!!俺がいなかったら大隊長に当たるところだったぞ!!」

「だからカリムがいるって俺は信じてるからだろ!な!ナナ!お前もそう思うだろ★!」

「はい、そう思います」

「思ってんじゃねェよ!!」

レッカがカリムにフォローをさせ、叱られるレッカのフォローに強制的にナナが入り、それをまたカリムが叱るーー。第一の中隊長とそのほぼ同期のナナの恒例行事だった。

「第一には炎じゃなく、氷を出す消防官がいるのか…」

初めて目の当たりにした能力に驚いた第八の隊員達がカリムの元へ集まってきた。

「ん…?何バカなことを言ってやがる。氷を出せる人間なんかいるかよ(…まぁ似たようなことができるやつが若干一名あそこにいるがな)」

「じゃあ、あの氷は…」

「熱音響冷却だよ。熱エネルギーを音に、音を冷気に変える技術だ。熱を圧縮すると、音に変えられる。音は空気を摩擦し、冷気に変えられる」

「炎のエネルギーを、音や冷気に変えられるってことか?」

「そんなことが…できるんですか?」

第八の隊員は驚いていた。今の説明を理解できなかったアーサーを除いて。

レッカとフォイェン、ナナの下へ戻ったカリムの四人を口角をあげたいつもの顔で睨む。

「(この第一の管轄で、人工的に焔人を作っているヤツがいる。この中にその犯人がいるのか……?ーーもしくは全員がグル?)」


シンラの疑いの眼差し
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