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手懐けられた飼犬【トビ(斑)】
・異様に勘がいい
・サソリが死んだ後、マダラ直々に呼ばれて暁の補欠メンバーになる(要するに暁の黒幕を知っている)
・トビの超絶お気に入り

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絡み合った金属を上下左右に動かす。
持っているのはこの村で流行っている知恵の輪だ。

「ちょ、はなこちゃん!?今知恵の輪やってる場合じゃ……!」

知恵の輪から目を離さないはなこと慌てるトビの数十メートル先には、こちらへ向かって走ってくる忍の姿。

「出来ない」

「うわわわわわ!来ちゃってる!」

「暁の者二名を確認!門番の情報通り一人は女、一人は仮面をしている!行け!」

二人に向かって一気に放たれた忍具の数々。起爆札の爆発で、あたりは砂埃に包まれた。

「あそこだ!」

いつの間にか建物の上に避難していた二人。はなこに至ってはまだ知恵の輪をやっている。

「はなこちゃん!知恵の輪は後にして、さっさとやっちゃいましょうよ!」

「………むり…今やってるから」

「ハァ…もう、仕方ないなぁ…」

また忍具が放たれた直後、トビは屋根に触り込むはなこの隣にしゃがみ、耳元でこう囁いた。

「行け、はなこ」

赤い眼を向けられたはなこは知恵の輪をトビを渡し、一瞬のうちに印を結んで辺り一面を氷漬けにした挙句、凍ってはいるが中でまだ生きている忍らに土遁の岩を降らせて破壊した。

ーーこの間、約十秒。

「終わったか。("片付け"の才能においてこいつの右に出る者はそういないな…)」

終わらせたはなこがトビの隣に戻れば、解けて二つになった知恵の輪を渡される。

「え!」

「帰るぞ」

「別のがあと三個あるんだけど、解ける?」

「お前がちゃんと仕事するならな」

「やる!頑張る!」

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