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死の予感と見知らぬ天井
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「ーー 傷だらけでかァいいなぁ。目え覚めたらお友達になりたいなぁ…」

「こんな可愛い女の子負かすなんて最低だな荼毘!最高!良くやった!」

ーー 誰かの声だけが聞こえる。
身体が重い。まるで深い深い水の中にいるみたいだ。

「はなこ…!……はなこを…返せ!」

焦凍くん 。
爆豪くんは……、

「死んではねぇから安心しろ。コイツはそっち側の人間じゃない。性格的にも現実的にもな」

「勝手に決めてんじゃねぇ…!」

ーー 重たい。

「合図から五分経ちました、行きますよ荼毘」

だんだん遠くなる声。
私、死ぬのかな。

「哀しいなぁ、轟焦凍」


お礼、いっとけばよかったな。
イナサ君にも、爆豪君にも、焦凍くんにも。
あ、デクくんに謝るの忘れたなぁ。
勝手に飛び出て行って、迷惑かけたし。

沈んで行く意識。





何故かある瞬間、プツンとテレビの電源が入るように意識が戻った。

『………』

そしてあれだけ負った傷の半分以上が治って…というより、無傷の状態に戻っていることに遅れて気がつく。
傷は原因は殆ど青離によるものだ。

…何故。
殺しあっていたのに何故、元に戻る創造をしていた?

『どこ……』

目を開けると見知らぬ天井が視界に入る。
ゆっくりと頭を動かして周囲を見渡すと、自分はどうやら殺風景な寝室にいるらしい。

「アラ、随分早いお目覚めじゃない。気分はどうかしら」

ベッドの脇の椅子に腰掛けるサングラス姿のオカマ。
この男は肝試しのスタート地点に現れたヴィランの一人。しかしはなこはすぐにその場を離れた為この男のことを覚えていなかった。

『……ここ…どこ…頭いたい…』

「そりゃそんだけ血流して怪我してたら痛いわよ。安静にし」

『…私、………攫われた…よね……なんで…死柄木…いないの…』

「今取り込み中だから、アンタは休んでなさい」

『………………ばくご…く…ん…?』

それは小さな声だった。
はなこは突然ベッドから起きて、サングラスの男に死柄木に今すぐ会わせろと頼んだのだった。


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