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ファミレス・イン・爆豪・切島
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オールマイトがはなこと一対一での話を始めた同時刻________…。

切島は爆豪をなんとかファミレスに呼び出して、今日あったことを全て話していた。あんなはなこを見て、ただ大人しく家に帰ることは出来なかった。

はなこが死柄木にスカウトを受けた事、その際に言われたことは恐らく自分と緑谷、警察の関係者しか知らない。
それを他人に…しかもショッピングモールにすら来ていなかった人間に話すなんて________________と、短い時間に何度も迷ったが、迷ってまた手遅れになるのはもう嫌だった。

だから自分が一番信用している友、爆豪に連絡してなんとか呼び出し、手を借りることにした。
爆豪は確かに自尊心の塊で口も態度も褒められたものじゃないが、切島にとってはそんな裏表のない爆豪だからこそ信頼できた。

「________…って感じで言われたらしい。
はなこちゃんは聞かれたから答えたって感じで淡々としてたけど、完全に動揺してたっつーか。…あ、コレ知ってんのは俺とお前、あとは緑谷と警察だけな。でもまぁ雄英の先生とかには多分伝わるだろーな」

「…」

頬杖をついて窓越しに外を眺める爆豪も爆豪で、相手が切島だから文句を言いながらも出てきて話を聞いている。
敵連合のリーダー格である死柄木が直接はなこを連合にスカウトしにきたと聞いた時は、流石の爆豪も驚き、逸らしていた視線を切島に向けた。

はなこの生い立ちと家事情は、轟がクラスメイトに話した時に偶然教室にいた為爆豪も知っていた。

「はなこちゃん…泣いた後は何もなかったみたいな顔しててさ。パトカーにもすんなり乗って行ったんだけどよ…」

…家事情と一度授業で手合わせした時に見せた不安定な人格も合わせて考えれば、はなこが死柄木に言われたことは殆ど図星だったに違いないと爆豪は推測する。

そして期末試験前にはなこと切島の三人で行った勉強会での何気ない会話を思い出す。
あの時はなこは、憧れてるヒーローはいるのか(誰なのか)という切島の質問に対して『ないかも』と答え、『正直ヒーロー自体なるかならないか迷ってる』と続けていた。
冗談だと言って話を終わらせていた。
はなこは日に日に爆豪や切島、轟らと積極的に接するようになり、戦闘スタイルや連携も良い方向に改善されていたようにおもえたが、………結局のところ、"そういう事だった"わけだ。


「図星だろ」

「!………だよな。はなこちゃんが転校してきてまだ一ヶ月も経ってねーし、家のこととかも轟に聞いた程度だけど俺もそう思ってよ」

加えてそんな不安定な人格の柱を的確に壊された上でのスカウト。

「まぁアイツがどうなろうが俺には関係ねー上に知ったこっちゃねェがな」

「まぁまぁそう言うなって!無関係ならわざわざ来てねーだろ?」

「ウッセェシネクソ髪!!!」

この時、爆豪の頭には自分と切島とはなこの3人で遊園地で仮想ヴィランアタックをした記憶が浮かんでいた。



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