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殺人スマイル・イン・ショッピング
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「ってな感じでやってきました!県内最多店舗数を誇るナウでヤングな最先端!木椰区ショッピングモール!腕が6本のあなたにも!ふくらはぎ激ゴツのあなたにも!きっと見つかるオンリーワン!」

ー 翌日、木椰区ショッピングモール ー

初めてクラスメイトで行く買い物に集まったのは1年A組21名中12名。
主にはなこ以外の11名はショッピングモールの敷地内に入って人口密度が増した瞬間、全国に放映されていた体育祭の影響で注目の的だった。
有名なんだなぁ、あんまりテレビ見ないからなぁと呑気に考えながら歩くはなこ。

「個性の差による形態を数でカバーするだけじゃないんだね。ティーンからシニアまで幅広い世代にフィットするデザインが集まっているからこの集客力……」

さて、さすがは県内最多店舗数を誇る最先端のショッピングモール。個性、ヒーロー、ファッション、カフェ、スポーツ、ペット…幅広いジャンルの最先端が全てここに集結している。まさに個性という概念が生まれる前の"アウトレット"のようだ。
そんな最先端のショッピングモールを分析しながらブツブツと独り言を呟く緑谷に「幼児が怖がるぞ、よせ」と常闇が早急に突っ込んだ。

『すごいね、その分析力』

後ろで手を組んで、素直に思ったことを笑顔でそのまま言うはなこの整った灰色の前髪がサラリと揺れ動く。

「「「(でた、殺人スマイル…)」」」

結はなこが"しっかり者に見えてかなりの天然"というのは彼女が転入してきてから1-Aの常識になりつつある。いや、もうなっている。加えて爆豪に進んで絡むあたり、"しっかり者に見えてかなりの変わった天然"でもある。

「あっ…う、うんそうかな!?(ち、ちちちかい!!)」

『うん。今度わたしにも教えてほしい』

「う…うん!僕のでよかったら!」

誰に対してでも、なんでも素直に直球で言えるはなこを麗日は心底羨ましく思った。


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