「乱藤四郎だよ。……ねぇ、ボクと乱れたいの?」

「よお大将。俺っち、薬研藤四郎だ。
兄弟ともども、よろしく頼むぜ」

「オレは愛染国俊!オレには愛染明王の加護が付いてるんだぜ!」

「すみませーん。こっちに兼さん……和泉守兼定は来てませんか?
あっ、僕は堀川国広です。よろしく」

「あー。川の下の子です。加州清光。扱いづらいけど、性能はいい感じってね」

「大和守安定。扱いにくいけど、いい剣のつもり」



戦場で連携や会話が増えれば自然と本丸でも増える。
主も刀剣男士に慣れたし、講習も順調、本丸も上手くまわっている。ここいらで貯めてたドロップ刀を顕現するか!

となったのが昨日の話。

大和守安定は鍛刀だけど他はみんなドロップだ。これ、なん度拾っても不思議だよね、なぜ戦場に刀剣男士の依代が…?

それはさておき、新人にものを教えるために教育係を作ることになった。

おもに青江を含めた初期顕現組が務めることになる。

今回は沖田組と乱藤四郎を私。
他短刀二振りと堀川を山姥切に任せることにした。
他は補佐という形だ。

ちなみにこの組み合わせを提案したのは私。

図書館、他本丸の審神者、ネット、こんのすけなどによる情報収集である程度他の本丸の様相や力関係を調べた結果だ。

とくに図書館で出会った他所の審神者さんの話は実に参考になった。
その話はまた別で語るとしよう。

でだ、ただでさえ最大刀派の粟田口はその数の多さと最初の方で揃いやすいゆえに後々本丸での発言力が強くなる傾向にあるらしい。

一つの刀派や団体が力を持つのはあまりよろしくない。新人などの声が悪気なくともかき消されてしまう。

だからそれを分散させる。

教育係というのはいい意味で新人にとって大きな存在らしい。
人の身を初めて持つんだ。先輩がいるというのは心強いだろう。
だからこそ、先輩のいない初期刀は大変であると同時に審神者だけでなく本丸にとっても特別な存在なのだ。

年数や練度差があればなおいいらしい。
私と山姥切は今の本丸で1番高練度となっているから問題ない。

沖田組は下手に引き離す方が面倒臭い。
勝手にぶつかり合って助け合ってくれるから一緒にしていい、とは先輩審神者さんの近侍だった和泉守の言葉だ。説得力ありすぎぃ

堀川と薬研、愛染を山姥切に任せたのはシンプルにコミュニケーション能力を養ってもらうためだな。
元気いっぱいの愛染とフォロー上手な薬研と堀川。とくに堀川は兄弟だし上手くやるだろう。

こうして我が本丸は第二スタートを切ったのだった。
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