3



家へ帰り、携帯を見ると英太からメッセージが届いていた。

「さっきの、俺の勘違いじゃなければ、キサキとずっと一緒にいたいっていうのが俺の答え。 色々ありがと。」


それは、待ちわびた答え。
自然に頬がゆるんだ。



…ごめんね、英太。
騙したりして。

でも、こうでもしなきゃ英太、俺のこと意識してくれなそうだからさ。
ストーカーを装って、英太の家のポストに写真を投函するのなんて、簡単だった。
英太を送り迎えするようになってからは一層簡単になった。
英太が言ってたのはただの通行人。
本当にタイミングがよかった。


英太は前にも増して俺を頼った。
俺を信頼し、そして、意識した。



英太の性格と近しい立場を利用した卑怯な戦略。

ごめんね、英太。
でも絶対に幸せにするから。
絶対に離してなんてやらない。せっかく苦労して手に入れたんだもん。



俺は嬉々として英太への返信を送った。






<終>




[ 12/26 ]

[*prev] [next#]
[しおりを挟む]


back


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -