小説 | ナノ
「あれ?まだ出航しないの?」
「ここのログは48時間なんだ。つまり二日はいないといけないな。」
とペンギンが教えてくれた。
ここの世界のことは未だよくわからない。どうやらログというのが溜まるまで此処にいなきゃいけないそうで。
そうかー買い物に行こうと思ったけど…
「エースに見つかっちゃいそうだなぁ」
「エース?白ひげ海賊団の2番隊隊長のか!?」
お前っ、そんな大物に会ったのか!?とそばにいたキャスに揺すぶられる。
「大物?」
「そうかー、お前こっちきて四年だもんな…知るわけないか…」
「白ひげ海賊団。エドワード・ニューゲートを船長とする16隊の幹部を持つ超巨大海賊団だ。今、白ひげが一番海賊王に近いとされている。そこの2番隊隊長、まぁ幹部だな。そのポートガス・D・エースに会ったのさお前は。」
そうペンギンが説明する。
にしてもエドワードってエドと同じ名前…
小さいのかしら、ふふ。
「俺も会ってみてぇー!!」
「まぁ無理だな。もう向こうは出航してしまっただろうしな。」
「(なんだ出航しちゃったなら買い物行けるな。)私ちょっと買い物してくるねー。」
そう言い残し、買い物きたのが数時間前。
そして、今出航時刻の少し前。
「大丈夫?キャプテン。でコイツ誰…」
「ハァッ、ハァッ…コイツは海軍大将、
赤犬だ!!!」
目の前にいるマグマおじさんは、買い物を終えた私の前にキャプテンと一緒に壁を破壊して現れた。
どうやら、大物である白ひげの情報を掴み此処に来たらしいが、運悪くキャプテンは赤犬に遭遇してしまったらしい。
「おまっ、なんで逃げねえ…!」
「は?なに寝言言ってんの?
そりゃ、ハート海賊団のクルーですから、
キャプテンを置いていけないでしょう?」
そう言って肩を貸せば、ククッと笑うキャプテン。
「逃げるぞ。大将相手じゃ、俺たちにはまだ、部が悪い。」
「そうでしょうね、あのマグマも、なんだっけ、ロギア?で攻撃聞かないんですもんね。」
そう言って2人走り出すが、まぁ見逃してなんてくれるはずも無く、めちゃめちゃマグマ飛ばしてくる。
「待たんかいワレェ!!逃がしやせんぞォ!!」
「あっつ!熱いな!!」
錬成して壁を作りせめて逃げ場を作ろうと、手を出すがパシッとキャプテンに手を握られる。
「え?」
「やめろ、錬金術は使うな。こんな所で公にしても面白くねェ」
「そうは言うけどね!此処から逃げれるの!?」
すっごいマグマ飛ばして来るんですけど!あっつ!!と言って逃げていれば、港側にベポを見つけ、こんなのどうとでもなると、技を使おうと手を伸ばすが、後ろから急激な殺気を感じて、キャプテンを思いっきりベポに投げ飛ばす。
「ベポ!!!キャプテンをお願い!!!」
「なっ!!?」
「トリシー!?!」
投げ飛ばした瞬間、視覚の左側から、マグマが飛んでくる。
咄嗟に錬金術を使おうとするがキャプテンの言葉が蘇り、避ける方に転換するが遅かった。
「っあぁ!!!」
「捕まえたぞォ、小娘ェ!!」
マグマがボコボコと沸騰している手で攻撃され、火傷を負い右足を持たれた。
あ、と思ったがもう遅い。
ジュッと音を立て衣服が溶け、オートメイルの右足が姿を現す。
「鋼の足…!!?」
「"ROOM"」
オートメイルは熱に強いわけでは無いし、ましてやマグマを相手にしたことなど無い。グシャグシャだろうなぁ、などと暢気なことを考える。
すると、キャプテンを入れた私たちの周りに薄い膜が広がる。
「(あ。キャプテンの能力初めて見る…)」
「"シャンブルズ"」
ひゅん!と、勢いよくキャプテンの手にある石と私が入れ替わる。
「え(なにこれ!!すっご!!)」
「行くぞ!!逃げろ!!!」
歩けない私はベポに抱えられ、命からがら赤犬から逃げ延びた。
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