劉+孔


「兄者、どうするんだ?」
「兄者、どうするんだ?」
「うーむ…」
曹操の支配に苦しむ民を助け出したのはいいが何分逃げ道として通ろうとした道には曹操の手下がいて通れない。
「けどこの道を通ると決めたのだ!!通ると決めたら通る!!大丈夫!!きっとこの劉備が民全てを守ってみせる!!」
「流石だ兄者!!」
「流石だ兄者!!」
強く言い切る劉備に関羽達は尊敬の眼差しを向けた。

「お待ちなさい」

しかしそこに青筋を立てながら制止する声があった。
「ん?どうした孔明」
「どうしたじゃありません!!わざわざ敵がいる事がわかっててこんな大勢の民を引き連れて行く者がどこにいますか!!」
「し、しかし…」
「はぁ…確かにあなたのその意思の強さは尊敬に値します。しかしそれで民を危険にさらすのでは本末転倒なのではないのですか?あなたはもう少し臨機応変に考える事を身に付けなさい」
「このっ…兄者に向かってなんて口を!!」
「まぁ待て。確かに孔明の言う通りだ。他の道を探してみよう」
「おぉ!!俺もそう思ってたんだ!!」
相変わらず言うことをコロコロ変える張飛であった。
「…なんですか?」
劉備がニコニコと笑いながら孔明を見るので孔明は不審に思って聞いた。
「いや、やはり孔明と手を組んで良かったと思ってな!!孔明がいなければ民を危険にさらす所だった!!」
「まぁ…あなたを上手く制御するのがパートナーの役目ですから」
「おぉ!!孔明!!これからもぱ、ぱぱぱー…」
「パートナー」
「おぉ!!パートナーとしてよろしくな!!」
「…えぇ、こちらこそ。」

孔明がフッと微笑むとどちらともなく二人は手を差しだし硬く握りあった。

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