ララ京


「わらわは王として失格じゃ…」

ドノルゼンによって軟禁状態を強いられたララヤはポツリと漏らした。

「どうした、不安になったか」
「ツルギがいるから不安はない。ただわらわの不甲斐なさに情けなくなってしまって…」

こんな暗い所に閉じ込められては気も滅入るだろうと思い、外の様子を探るのを止めて剣城はララヤの傍に腰かけた。
ララヤは踞りながらポツリポツリと小さな声で話した。

「わらわはお父上のようにこの星を皆が笑っている星にしたかった。…だけど実際は民は苦しみ、臣下には裏切らていた。これでは本当にドノルゼンの言うようにただのお飾りじゃ」
「確かにそうかもな」
「!」

直球の剣城の言葉にビクリてララヤの肩が震える。
やっぱり…、と言うようにララヤは涙が滲んでくるのを止められなかった。
しかしそこで頭を優しく撫でる温もりに気がついた。
顔をあげると剣城が少し微笑んでいた。

「ツルギ…」
「それでもお前はちゃんとこの星の真実を目の当たりにして、考えるようになった。間違いに気付いたなら直せばいい」
「…わらわに出来るじゃろうか」
「出来る。…お前は1人じゃないだろ?」
「…そうじゃな!」

やっと見れたララヤの笑顔に剣城はこっそりと安定していた。

「時にツルギ、その時はツルギも手伝うのじゃぞ」
「…出来たらな」

- 116 -
[prev] | [next]


back
TOP

×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -