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小学校教員という称号を四苦八苦して、なんとか手に入れてから三年目の春のことだ。突如四年生のあるクラスの担当を持つことになった。
 通常は一年生から担任を持ち、お互いが馴染みやすいように生徒たちと一緒に学年を上げていくのが普通であったが、その学年を担当していた女教師の一人が産休に入ったため、代わりに静雄が選出されたのだ。たまたま産休の申請のタイミングと進級が重なったのが幸いだった。途中からバトンタッチされてしまっては流石に座りが悪い。
 それまではクラスを持たずに体育の授業や、陸上、駅伝などの指導に携わってきただけであったが、ゆくゆくは自分のクラスを持ってみたいと考えていた静雄にとってもそれは好機であり、すぐに快く承諾した。
 学年が上がる前に教師陣で開かれる生徒の振り分け会議も、まだ教師を始めて経験が浅いからということと、初めて担当を持つということから特にやんちゃな生徒を押しつけられることはなかった。建前はそういった内容だったが、静雄の性格も考慮されたのはなんとなく察している。
 認めたくなどないのだが、静雄は自他 共に認めざるを得ない短気だ。それが短気などという可愛らしいものでないことも皆よく理解している。一度激昂したら文字通り誰も手がつけられないのだ。静雄を止めるには戦車一台でも心もとないと言っても、静雄を知る人は過大評価だとは思わないだろう。
 だが静雄は基本的に素直な人間相手には激昂することはない。だから子どもを相手にして苛立つことはあっても、感情を抑えきれなくなるようなことは今までなかった。小さくて脆くて壊してしまいそうで心配だったが、そういったことを除いた精神面だけで見ると静雄はこの職に向いていた。
 これまでの様子を踏まえて静雄が子どもに手をあげることはないとわかっていても、万が一のためにとやんちゃな生徒を静雄のクラスから外したのだろう。それはそれでこれから予想される静雄の心労もぐっと減少するからありがたいとその配慮を甘んじて受け入れた。
 そして実際全てが期待通りとまではいかなくても、今のところ静雄は特に大きな問題を起こすことなくクラス担任をこなしている。
 クラスを受け持ってみると担任持ちの教師達が何度も口にしていた通り、これまで以上に生徒を身近に感じることができた。生徒の飲み込みの早さや柔軟な発想には驚かされることばかりで、静雄自身も勉強になることが多い。授業以外のおはようから給食、さようならまでを共にして生徒たちとの距離が少しずつ縮まっていくのは純粋に心地よかった。
 教師陣の配慮の結果、比較的大人しい生徒が集まった静雄のクラスの中で目立つ者といえば、折原臨也という当て字もいいところな変わった名前の生徒だった。目立つと言っても、それが悪い意味であるということは先に否定しておこう。
 どう読んだらそうなるんだといった彼の名前を読み間違える人間は、恐らくこの学校にはいないだろう。入学してきたばかりの一年生だって、三ヶ月もすれば漢字は読めなくともオリハライザヤという個人名をすっかり覚えてしまっていた。
 その姿を見つけると呪文でも唱えるように「オリハライザヤだ!」とあらゆる生徒が色めき立つ。なぜここまで人目を引くのかというと、まず単純に顔がいい。だから一年生の間でも特になにもせずとも瞬く間にかっこいい素敵なお兄さんという立場を確立した。
 整いすぎた美しい風貌から一年生を含んだ他学年のみならず、同学年の性別を問わない生徒たちからも当たりのいいその性格で多くの人気を一人占めにしている。
 とにかく彼は、優秀すぎて目立つのだ。確かに静雄が担当していた体育の授業でも、これでもかとその才能を発揮して周りの者を驚かせた。他の生徒をどれだけ贔屓目に見ても、臨也が群を抜いて運動神経に恵まれているのは明らかだ。
 少なくとも頭三つ分は抜きんでていると静雄は踏んでいる。徒競走にかけては上級生とも張り合うことができるようなタイムを叩き出してくれるものだから、静雄も臨也の記録をつけるのが楽しみだった。
 体育以外の成績も申し分がないどころか、臨也のテスト用紙に花丸以外が書かれているところを静雄は見たことがない。昨年の学年末の学力テストでも堂々の学年トップを飾ってみせた。
授業ではやや積極性に欠ける面も見られたが、その名を指すときちんとよく通る声で返事をし、解説も要らない的確な回答を答えて寄越す。教師顔負けだと頭を掻いたことも数えきれない。
 そしてその人気は生徒だけに留まることを知らなかった。あの生徒の担任を持つできるとは本当に幸せだなと、何人かの教師から直接羨ましがるような声をかけられることもある程だ。
 問題など起こさない、手間もかからない、成績優秀、運動神経抜群、そして眉目秀麗と、神は二物を与えないというがその生徒、折原臨也は神にたっぷりと愛情を注がれてこの世に生を受けたのは誰の目から見ても明らかだ。神というのは臨也のことがとにかくお気に入りなようで、この世で人が欲するものを全て詰め込んだような存在だった。
 だが、静雄はみんなが言うほど臨也が素晴らしい存在だとは思わなかった。臨也が秀でていることは無論認めるが、あれは腹に一物抱えているような生徒だと静雄の経験と鼻が訴えている。
 言うこともよく聞くし、返事も素直で、挨拶も積極的なのだがなぜだか薄っすらと黒いものを感じてしまうのだ。そしてそういったことに関する静雄の勘は今まで外れたことがない。
 臨也が教師達からはかわいいと、そして生徒達の間でははかっこいいと持て囃されていることになんとも言い難い違和感を拭いきれなかった。静雄も場の空気を読んでその場で否定することはなかったが、あれはかわいいとかかっこいいとかそういったものではないと心のうちで反論した。
 臨也はもっと、なんと言ったらいいのだろうか、静雄にとって強烈ななにかを放っている。臨也を眺めているとふとした瞬間に腹の底から競り上げてくるその感情を表現できる語彙が見つからず、いつももやもやしていた。


 誰も残っていない校舎のあらゆる鍵を一つ一つ入念に確認していく。本来なら何人かの教師達で行う作業であったが、今日は隣街の大きな会場でこの近辺にある小中学校合同の合唱コンクールが開催されているために、教師の数が足りていなかったのだ。
 年功序列という言葉もある通り若い者が積極的にそういった雑務をこなすという考えの持ち主だったので、静雄は一人でも構わないと手伝いを名乗り出た教師達に丁重に断りを入れた。
 全部で三階のそれなりに広い校舎を一人で見るのには時間がかかりすぎるという問題と、防犯上、夜の校舎を単独でまわるのは危険という考えからの申し出だったが、前者は静雄が否定したし、他の教師も静雄の並ではない腕っ節を知っているために心配する素振りこそはすれど、引き止められるようなこともなくほとんどあっさりと任された。一刻も早く帰宅して身を休めたいというのが本音だろう。
 同じ担任を持つ立場になってわかったが、とにかく毎日こなす仕事の量が多い。担任業務が大変であるということはわかっていたつもりだったが、それは静雄の先入観だらけの予想を遥かに上回った。
 昼休みには前日に出した宿題の丸付けやそれに対しての感想を記述することに追われ、家に帰っても翌日のわかりやすい授業のために準備をと休む間など全く与えられない毎日だ。削れるものといえば睡眠くらいだったが、それでも限度がある。
 静雄だけがこの過酷な環境に曝されているわけではないということが多少の励ましになっていたが、それでも体力や気力だけで乗り切れることばかりでもない。以前までは打ち上げなど誘われた場でしか飲まなかった酒も、一人で飲む回数が自ずと増えていった。
 静まり返った校舎に静雄の足音だけが響いている。もう二十時ともなると昼間生徒が駆け回っていた明るい校舎は夜に塗りつぶされて裏の顔を現す。
最近は施錠確認の途中でどこかから物音がするのだと、実際に体験した女教師達は未だに正体不明のそれにすっかり怯えてしまっていた。
 数週間経った今ではお化けの仕業だという者もでる始末だ。いい歳してなにがお化けだと、そういった類のものを一切信じていない静雄は冷ややかな目で騒ぎ立てる女達を遠くから見つめていた。大の男がぴーぴーと喚いていたら問答無用で吹っ飛ばしただろうが、女だから仕方もないと、行く宛てのなくなった苛立ちが静雄の中でふつふつと消化されることなく煮えたっている。
 その女教師達が言うには、怖がってばかりもいられないと、音のしたほうを数人で確認に行くのだが、どこかに潜んでいると思われる誰かを見つけることは結局できていないそうだ。
狙いすましたようにそれは警備員が巡回していない日に起こる。いざという時にいないのだから全く役に立たないと、その場に不在のどこにでもいそうな中年の警備員に対する悪口もすっかり聞き慣れたものになってしまった。
 そして今日が、その役に立たないと陰口をたたかれている警備員のいない日だ。決まって物音を聞いた翌日には上級の生徒の持ち物が紛失しているという被害のおまけもついている。
 これまでになくなったものは、筆箱、教科書、こっそり生徒が持ち込んでいたゲームソフトと様々だった。それ以来生徒には私物を持ち帰るように呼びかけ、机の中を空にすることを徹底させたが、諦めることなく犯人は授業であまり使わないからとロッカーにしまわれていた物へとターゲットを移行した。
 一人はみんなのために、みんなは一人のためにとでかでかとクラスの後ろの壁に貼られてあるやたらとカラフルなスローガンにもあるように、これは被害に遭った生徒だけでの問題ではありません、みんなで探しましょうと朝の読書タイムという、一日の始まりから集中力を高めて文章理解能力の向上を図るために設けられたその時間を削って被害のあったクラスの生徒全員で捜索をしたが、紛失物が見つかることはなかった。
 このままでは生徒の親から苦情や心配の声が寄せられるのも時間の問題だ。それでも苦情だけで済むならいいのだが、万が一生徒たちの身の安全を脅かすようなことがあっては取り返しがつかない。教師達の纏う空気もいつになくピリピリと張りつめられていた。
 教師という立場だからというよりも、元来人目を盗んで影でこそこそと人を傷つけるようなことをする人間を許せるような性格でない。犯人の目的など微塵も興味がないが、その性格は容易に想像ができる。狡猾で、卑怯で、真っ向から勝負のできない人間なのだろう。
 静雄は誰にも口にしなかったが、これは内部の人間の犯行ではないかと密かに疑いを持っていた。根拠を尋ねられたらなんとなく、としか言いようのない不確かなものだったが、静雄の中でそれは漠然と確定しつつある。
じりじりと緊張を高めながら一定の間隔に位置する廊下の鍵を注意深くチェックしていく。漏れがあったら大変だ。
 なにかあれば警備会社の人間がすぐに飛んでくるようなシステムは一応あることにはあるのだが、それは窓ガラスが割れたりとかなり特殊なケースでしか作動しない。だからこの人の目による施錠確認は欠かすことができないのだ。目だけでは頼りないと手で触ってしっかりと鍵が役割を果たしているか点検していく。
 丁寧に一つずつ確かめてまわっていると、一階の廊下の隅の鍵がかかっていなかったことに気づいた。一見して窓は閉じられているため施錠されているように見えるが、時々こういったことがあるのだ。なにか問題が起こる前に見つけることができてよかったと、アルミでできた昔ながらの窓鍵を押し上げた。
 一階の端にある職員室からスタートし二階に上がり、それから最上階である三階を見てまわって、そしてまた降りつつ二重チェックをするというのが静雄の確認コースであった。六つずつあるクラスの鍵を一人で確認するのは骨が折れるが、自ら引き受けたのだから妥協はしない。手を抜いてよくないことが起こるより、疲れるほうがずっとマシだと休みを求める身体に言い聞かせる。
 三階の静雄が登ってきた階段側から四つ目のクラスを確認している途中に、どこかからなにかがぶつかり合うような音がした。きた、と目を細める。聞き間違いかもしれないような微かな音であったが、静雄の直感が聞き間違いなどではないと告げていた。
 まだ全ての鍵のチェックが終わっていなかったが音を立てぬように教室を後にした。こちらに勘づかれて逃げられるようなドジは踏みたくない。恐らく物音の発信源だと思われる隣のクラスへと足を進める。ガララと引き戸独特の音が静寂を壊す。
 奮然と踏み込んだ教室に、静雄が想像していた人影は見当たらなかった。ざっと辺りを見回してみても特に変わったような様子もない。気のせいであったのだろうかと、念のために教室内をぐるりと一周して一つ前のクラスの中途半端にしてしまった施錠チェックに戻ろうとしたところで、カツンと誤魔化しようもない金属音が響いた。
 間違いない。誰かいる。
 気のせいではあるまいと警戒を強めながら物音のしたほうへゆっくりと歩を進めた。この辺りで隠れられそうな場所といったら限られている。見当のつけたものを細心の注意を払って覗くと、物音を立てた人物がその中にしゃがみ込んで潜んでいた。
 やはり教卓だったか。アルマジロのように丸くなっている身体は大人のそれに比べてずっと小さい。まだ子どもだった。フードを被っていたため顔はわからなかったが、おそらく、男の。ここの学校の生徒だろうか。闇の中で子どもの大きな瞳だけが爛々と赤く輝いている。
「うお!?」
 教卓の中を覗き込んでいた静雄の膝に衝撃が走る。突然のことに思わずバランスを崩してよろめいてしまう。両腕で顔を隠して静雄の足に突進した子どもは、静雄がふらついた隙を狙って勢いよく飛び出した。
 タタッと軽快な音を立てて教室から走り去っていく。頭に被せられていたパーカーが、風圧に負けて頭から剥がれ落ちた。脱げたパーカーから現れたその髪型に、やはり少年だと確信する。少年の無駄のない身軽な走りに合わせて、淡い色のパーカーが静雄を誘うようにひらひらと踊る。
「待てこら!」
 あまりに突然のことで呆気にとられて行動に移るのが遅れてしまった。ハッと我にかえり、呆然としている場合でないと急いで少年のあとを追って教室を飛び出す。すでにその姿は廊下にはなく、教室の左手にある階段を物凄い勢いで駆け下りていく音が閑やかな校舎に反射していた。
 静雄もそれに続いて飛ぶように階段を下り進め、確実に距離を縮めていく。そして少年が階段を降りてすぐそばにある、一階の端に位置する図書室の扉に手をかけたのが静雄の視界にちらりと映る。
 しめた。そこは施錠済みだとほくそ笑んだのも束の間、小さな後ろ姿は何事もなく図書室の中へと逃げ込んだ。予想していなかった展開に、くそっと声が漏れる。
 どうやら若い司書が鍵を閉め忘れたようだ。ああいった特別教室は、その担当者が鍵を管理しているために、それを信用して確認を怠ったのがいけなかった。迂闊であったと自分を責める。
 それにしても、なんの迷いもなく少年が図書室を選んだことがひっかかった。いつも通り鍵がかかっていれば、今頃少年は袋のねずみだったはずだ。
少年を追って図書室に駆け込もうとした静雄の目の前で、ガシャンと乱暴にドアが閉められる。危うく顔が挟まれるところだった。
 内側から鍵をかけられては厄介だと完全にドアが閉ざされる前に無理やり手を割り込ませ、すんでのところで施錠を妨害することに成功する。間一髪、間に合ったことに密かに胸を撫で下ろした。
 鍵をかけられてしまったら、このドアを破壊しなければならなくなる。そうなるとあとが諸々と面倒なのは経験済みだ。かけた手に力を込めてぐいっとドアを開けようとするも、中から力が加えられているようで思い切るのを躊躇った。
 あまりに乱暴にドアを開けてしまったら、子どもの指がドアに挟まってしまうかもしれない。自分の馬鹿力は十二分に承知しているので、仕方なく徐々に力を加えていくものへとシフトする。
 それでも必死に両手でドアを抑えて静雄の侵入を阻もうとする姿が、大きくなっていく隙間から微かに目に入った。強情なやつだ。だが当然子どもの力で静雄に敵うはずもない。
「っぶね!」
 急に今まで拮抗していた抵抗がゼロになった。ドアが凄まじい音を立てて軽くバウンドする。静雄も慣性のまま倒れこみそうになったものの、持ち前の体幹のよさに助けられた。
 どうやらここで食い止めるのは難しいと考えて、その手をパッと離したようだ。なんて危険な真似をするのだろうか。ほんの少しタイミングがずれていたらその手はどうなっていたかわからない。
 静雄の心配もよそに、少年はすでに裏庭に面する窓の鍵へと手を伸ばしていた。このままでは逃げられると静雄も急いで走り寄る。だが窓がすぐに開けられることはなかった。どうやら鍵が硬くて解錠に苦戦しているらしい。
 もう少しでその肩を捕らえられるというところで、少年は百八十度ぐるりと方向転換をして本棚の間を駆け抜けていく。掴みそこねた静雄の手は、あと一歩のところで宙をかくこととなった。
 すばしっこく逃げまわる少年に苛立ちが募っていき、感情のままに舌打ちをして近くにあった本棚を殴りつける。それがいけなかった。
 衝撃に耐えきれずに傾いた本棚が、こちらに背を向けて逃げる少年に倒れかかる。驚いて足が竦んでしまったその少年は、頭を守るように手で覆ってその場にうずくまった。
 床との角度を小さくして少年に襲いかかる本棚を、間一髪でどうにか押さえ込む。数冊棚から吐き出された重たそうな本達は、幸いにも少年を避けるようにして着地した。
 これから来ると予想している衝撃に怯えて、少年は顔を膝の間にきつく押し当てている。まずは落ち着かせることが最優先だと静雄も少年と同じ目線になるようにしゃがみ、できるだけ優しい声で語りかけた。
「おら、もう大丈夫だから」
 小さなその背中をさすってやるとビクッと肩が揺れたが、構わずに緩慢なペースで撫で続けた。しばらくそうしてやるうちに落ち着いたのか、思い出したように静雄の手を振り払い再び逃げ出そうとする。
 もちろん静雄もここまで追い詰めて逃すつもりはさらさらなかった。駆け出そうとした小枝のように細い足首を容赦なく掴むと、つんのめって手をついて倒れこんだ。これくらいは致し方ないだろう。
 うつ伏せになったまま起き上がらずに、頑なに顔を見せようとしない少年の脇に手を入れて身体を持ち上げる。揚げ菓子のように軽いその重さに驚かされた。
 今度こそ逃げられないように胡座をかいた自らの足の上に少年を座らせる。座高の高低差と暗さの問題で、俯いたままのその顔のディテールはわからなかった。覗き込もうとしても顔を背けるばかりで埒が明かない。
 その意固地っぷりに呆れ、少年の顎に指をかけてくいっと持ち上げるという強行手段に出る。そして、ようやく明らかになったその顔を見て絶句した。


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