世界の平和はほとんど守る!!ツンデレ大好き変人戦士、参上!!
俺は今最悪の状況にいる。
ここは部室裏の人通りの少ない所だ。
何故か俺はここで先輩や同輩に囲まれている(正直言って鳳の視線は見下ろされてる感ハンパなくて腹立つ)。
しかし何故こんな状況にあるのか全く理解できない。というか理解するつもりは毛頭ない。
俺は何もしてないし、第一マネージャーを泣かすようなことしない。
…話もしないし。(あぁ、これが原因か?)
「最低だよ、日吉。女の人泣かせて飄々としてるなんてさ」
「何度も言うが俺は何もしてない。」
「愛奈先輩がうそついてるって言うのかよ!!」
「あぁ、そういうことだ」
鳳が怒鳴り散らす。
俺の平淡な答えは更に鳳の怒りを誘ったらしく、鳳は顔を赤くして怒った。
「見損なった…そこまで最低な奴だなんて。見損なったよ日吉!!」
鳳が一歩踏み込み、殴る体制に入る。
ただの勢いまかせの拳など俺には効かない。鳳の攻撃は簡単に避けられ、俺は流れで鳳の腕を捻りあげた。
しかしその間に跡部部長が俺を攻撃しようと拳を振り上げていた。
それが視界に入ったときにはすでに遅かった。避ける事も、ましてや反撃する事も出来ずに俺は痛みが来るのを待った。
『うぇーい!!』
「は?」
ドサッと何かが落ちたような音がした。
目を開けると跡部部長が芝生に倒れている(大の字になって倒れているからかなり滑稽だ。下克上等ー)
何が起こったのかは当然わからない。倒れた跡部さんの後ろのにいるのは知らない女子生徒。
「て、めっ…宮崎………っ!!!」
『うっへー、弱い弱い。氷の帝王ってのはこんなに脆いんかねぇ。
大丈夫かい?ツンデレボーイ。私が来たからにはもう大丈夫。ノープレブレム!!』
滅茶苦茶変な奴だ。
変なうめき声と共に登場したのは、どうやら跡部さんの知り合いらしい。
俺はもう頭がついていかなくてただその光景を呆然と見た。
『ぼーっとしてるけどだいじょぶ〜?』
「おい宮崎!!てめぇ、俺様にこんなことしていいと思ってんのか!!!」
『
ちょっとうるさい』
跡部部長の扱い酷いな!!この人は一体何を考えてるんだろう。(というか何も考えていないのだろうが。)
恐ろしく跡部部長の扱いが酷い。宍戸さんが何故かおびえている。
「あなたは…?」
『高校三年4組宮崎春。よろしこっ☆
あっ、そうだ。ねぇちょっとアホベ。あんた一体何考えてるわけ?
この子に手出したら
その鬱陶しいホクロ引きちぎるから。さ、行こっか。ツンデレボーイ!!』
「え、ちょ…!!」
跡部部長に暴言を吐き(ダメージは相当のものだ)、俺の手をつかんで歩き出した宮崎先輩。
つか、ツンデボーイってやめろ。
心の中でそう呟くが、先輩には聞こえているはずもない。
全速力で俺の手を引いて走っている(以外に速いな)先輩の体力は一体どうなっているのだろう。結構長い間走っているような気がする。
やがて俺の息が切れはじめた。
「ちょっとどこまで行く気ですか!!」
『ん、疲れた?じゃあここでいいや』
連れてこられたのは屋上。そして適当に腰を下ろした先輩。
いったい何者なんだこの人は。
『ねぇツンデレ君。何でアホべたちに囲まれてたの?』
「俺が聞きたいですよ」
まぁ、原因が全くわからない訳ではないが…。
おそらく、マネージャーの高橋愛奈にまただまされたんだろう。
俺はあの人が嫌いだ。
化粧濃いし(香水塗りすぎて本当臭い)、甘ったるい声出すし。あとうるさい。本当にうるさい。
あの人に関わりたくなくて避けていた事が何故か気に食わないらしい。訳がわからない。
つか、あんな女に騙されんなよ情けない。
『ホントにねぇ〜』
「………おい」
今この人、勝手に俺の心…
『読んじゃった☆』
「殺す!!」
『悪気はないのだよ』
「あるだろ。悪気しかないだろ!!!」
『そんな事ないよ〜』
そう言って飛び回りながら俺の攻撃を避けて行く先輩。
だんだん体力の限界に近づいてきて、俺はその場に座り込んだ。
心配そうに俺の顔を覗きに戻ってきた先輩も俺の前に座り、話す体制に入った。
「先輩と跡部さんは、どういう関係なんですか?」
『クラスメートだよ。中1から今までずっと一緒のクラスなの。やんなっちゃうよね〜』
先輩はため息をついて心底嫌そうに話す。あぁ、この人ミーハーじゃないのか。
跡部部長に跳び蹴り食らわすくらいだし当然か『ま、そのおかげで儲かってるんだけどね』
「儲かる?」
『うん。あいつの写真ってよく売れるんだ。何でかわかんないけど。
あと、あの変態忍足のもね。』
俺達は問答無用で忍足さんの事を変態呼ばわりしているが、女子で忍足先輩を変態扱いする人初めて見た。話すたびに思う。何なんだこの人。
『君だけのヒーローだよ』
「結構です」
だから勝手に心を読むなって
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