仕事が忙しすぎて、全く考えてなかったんだけど、あの籠渡したら不味いんじゃないの?
いや、だって…
あれ私がやった仕事なのに手柄をそのまま渡しちゃったよね。
あぁあああぁあ!!!!馬鹿だ!!!
だから今こんなことになってんだろ!!!!
「で、君はあんなに重いものを恵理子一人に持たせたって訳か」
『あなた達頭悪いんですか?』
あ、しまったチョイスミス。
立海の幸村さんは眉間にしわを寄せた。
笑顔のまま。
私は三校の籠を回収しにまた走りまわった。
氷帝、青学、立海の順番に。
そしたら立海の皆さんに囲まれた。
多分、あんなに重いものをうちのマネージャーは持って来たのに君は軽いものしか持って行かないのかい?という事だろう。
いやそんな事言われたって、ここまで運んで来たの私だから。
つか、その籠持って私走ってましたから。
「頭が悪い?俺のどこが?」
『そういう所ですよ。それより、私まだ仕事が死ぬほど残ってるのでさようなら』
とりあえず、逃げた。
だって仕事しないと!!!
立海のコートを去るとき、怯えた目でこちらを見た水澤先輩の顔が、中谷先輩と重なった。
あぁ、また何かあるんだろう。そう予感した。
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