告白
「如月…悪かった」
『私もいきなり逃げてごめん…』
如月はやっと話してくれるようになったけど、まだ目を合わせてくれない。
「俺は何もしてないんだ」
『…………』
「守るって言ったのにごめんな」
『……………』
「………」
まだすねてるのか…
如月は体育座りをして膝の間に顔を埋めている
「如月……」
『うわっ、え、ちょ…』
これじゃ埒があかないと思ったから、とりあえず如月を抱き締めた。
今冷静に考えてみるともっと他に方法あっただろうにと思うが、仕方ない。
切羽つまってたんだから。
ちょっと抵抗していた如月が大人しくなるまで待ってから話始める。
「如月、このまま話を聞いてくれ。さっき鳳が言ってた事覚えてるよな」
俺の腕の中で小さく頷いたのを確認して続ける
「あれは本当だ。まさかあの馬鹿犬に先に言われるとは思ってなかったけどな…
あのな如月…俺はお前の事が好きだ。」
如月の肩が一瞬震えたのがわかった。
「俺がお前を信じたのも守りたいって思ったのも、仲間だったからだけじゃない。
如月が好きなんだ。大切なんだよ。
だから…………俺の事嫌いになんなよ…。お前に嫌われるとかマジで耐えらんねぇよ…」
本当はこんなこと言うつもりなかったのに…鳳の野郎。
頭の中で鳳に悪態をついていると、鳩尾辺りを如月に押された。
腕を離してやると、やっと顔を上げた。
『何、その告白…日吉ッポイ』
「うっせ…で、返事は?」
そう問いかけると如月は思いっきり俺に飛び付いて腕を首に回し、耳元でこう言った。
『私も日吉が好きです』
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