パートナーが気持ち悪い
俺は興奮していた。
テニスしてる時くらい興奮していた。
転校生なんて嬉しい出来事だ。女でも男でも。
隣の列にいる侑士は、興味なさそうに欠伸をしている。
生活指導の先生が壇上に上がる。朝礼が始まる合図のようなものだ。
転校生の紹介はすぐに始まった。
先生の掛け声で出てきたのは女四人。よっしゃっ。
遠くて顔は見えないけど、可愛いのかな。
相変わらず侑士は、興味なさそうにしていた。
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〜忍足side〜
転校生なんて興味なかった。
岳人はあからさまにわくわくしているし、跡部も少なからず興味があるらしい。
しかも壇上に上って紹介されたのは女子が四人。がっかりや。
ここからじゃ顔は見えんやろうし、もうええわ。
そんな事を考えながら、俺は下を向いて目を閉じる。
壇上の四人がそれぞれ自己紹介をした。
「四那賀春樹です。長女です。よろしくお願いします」
長女…?この四人はやっぱり姉妹なんか。
「次女の夏美です。姉の春樹は恥ずかしがり屋なのでスカート長いんですが、本当はこんな美脚を隠し持っています」
「お、おい夏美っ!!!」
俺は美脚という言葉に反応して反射的に顔を上げた。
その瞬間、次女が長女のスカートを捲る。男子の歓声が上がった。
「アカン…岳人。」
「ん?何だ、侑士」
「あの子の足、俺好みや。超綺麗」
「………あっそ(侑士キモッ)」
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