過去の話A



勉強も一番で運動も一番で…

人を見下したように話す私を、誰もが妬むようになった。

そんなつもりはこれぽっちもないのにね…




ある時クラスの男子が言った言葉があまりにも腹立たしくて、殴った。


それが原因で
雷門夏未は
怖いだの、睨んでもいないのに睨んでるだのさんざん罵った挙句ハブよハブ。


わけわかんないわ


今まで仲良かった子達まで
影でこそこそ言って、私から離れていった





名字名前だって同じ。
私が殴った男子や今まで仲のよかった女子たちの話を聞いたら、

すぐにどっかにいくわ
そう思っていたから。諦めていたから。
だから名前で呼ぶの断ったのに



一ヶ月たっても二ヶ月たっても
あの子は私のことを“夏未”と呼び続けた

あれだけ嫌がったのに



名前が転校してきてから
だいたい半年がたった。
それでも私のそばにいて“夏未”って呼ぶからきになってきいたわ
何で嫌いにならないのかって




『夏未が好きだからだよ』


ですって


夏「ほかの子たちから聞いてるでしょ?
私の悪口。」


『聞いてるよ。でも私は何もされてないから。それに夏未は人のこと見下したりしないでしょ?
この半年くらい一緒にいて気づいた。』




『夏未は意地っ張りなんだよ。素直じゃないんだ』





『でも、優しいんだよねぇ夏未は』





『ねぇ夏未』



夏「何よ」


『名前で呼んでいい?』


夏「もう呼んでるじゃないの





名前」





私と名前が親友になった瞬間…

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