言葉でひたすら責めた 4日目 


好きなんだろう、と思う。
きっとコイツは俺に惚れているんだろうと。
そんなものは態度で分かるが、言葉にされないと不安になるものだ。

本当は、本気で嫌なのかもしれない。
毎日こんなコトして、飽きたかもしれない。
その声は、他の誰かが知ってるかもしれない。

閉じた瞳の中にいるのは、俺じゃないかもしれない。

そんな不安やイライラを抱えたまま、それでもまたお前を抱いている。
喘いでいる口を見て、
涙に濡れた瞳を見て、
汗の滲んだ額を見て、
更にイライラがつのり、沸き上がってしまった怒りをぶつけるように激しく腰を動かす。

「はぁっあっんん、っ、いぃっあぁっ」

「なぁ」

ぎゅっと閉じられていた瞼がうっすらと開く。覗いた瞳はどうしたの、とでも言うようにうるんでいた。

「今ドコにナニが入ってんのか言ってみろ」

眉間にしわを寄せたまま涙を流すエレンに命令する。
言葉にしないと分からない。
今何故お前と繋がっているのか。
言葉にしないと伝わらない。
感じるだけの愛じゃもう、足りねぇんだよ。

「り、リヴァい…さんのが…おれ、の…ナカに入って…ぐちゅぐちゅって、気持ちよくって、っ…」

「ほぅ…それじゃあ、てめぇは誰に抱かれてんだ?」

深く繋がった部分をゆっくりと動かす。
存在を確かめるようにぐりぐりと亀頭を押し付ければ、嬉しそうにナカがうずいた。
律動に合わせて声が短く漏れる。
はやく、早く答えろ。
俺の名を。

「どう、してっ、!なっ…あぁっ!」

「早く言え」

「っ、リヴァイさん、です、っ…!」

「お前が、好きなのはっ、誰だ、?」

「はぁあっ、んっ、り、ばいさっ、ですっ、!」

「お前は誰の、ものだ、っ?」

「んんんんっ、りばいさんっはぁあぁっやらっ、いっ、イっちゃあぁっ、っ!!」

何度も名を呼ばせて、愛を言葉にさせて、同時に果てて、それで良かった筈なのに。

イライラする。

胸にもやもやとした痛みを抱えながら、横で眠るエレンに背を向ける。
はやく眠ってしまいたい。そう思えば思うほど眠気は覚めていった。

「…リヴァイさん……」

背中にピトリと暖かい感触。
その細い腕はリヴァイの脇下を通り、ぎゅっと抱きしめられた。
ドキリ、と大きく音を立てた心臓がバクバクとリズムをとり出す。

「どうしてそんな…辛い顔するんですか…?」

「っ?…別に」

「おれはリヴァイさんに抱かれていたいって思うし、リヴァイさんじゃなきゃ嫌だし、…何でかって言ったら、おれがリヴァイさんのこと、…好きだから」

「っ、エレン…」

「おれはずっとリヴァイさんのものだから…。だから、あんな顔…しないでください…」

回った細い腕にきゅ、と力がこもる。
どうしてエレンに背を向けて寝転んでしまったのか、とただ頭の中で繰り返していた。

「エレン、…好きだ」

「おれも大好きです…リヴァイさん」

じわじわと熱くなる、抱きしめてやりたくなる、閉じ込めてやりたくなるその気持ちも分からないまま
エレンの腕の中で眠った。



fin.



独占欲。
おれ、リヴァイさんにピッタリだなって
そう思ったんです。




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