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好きな人がいるなら協力するよ


「ねえ、六道くんって好きな人いるの?」
突然の桜からの質問にりんねは背筋が伸びた気がした。

「どうしたんだ、突然」
好きな人はお前だとも言えるわけもなく、りんねはわかりやすく話題をそらした。
「いや、六道くんってかっこいいし、結構モテるのに、好きな人はいないのかなと思って」
かっこいいと言われたことは嬉しかったが、そんな質問をしてくるということは、自分のことはそういう目で見ていないということだ。りんねはため息をつきたくなった。
「もし、六道くんに好きな人がいるなら協力するよ」
ニコニコしながら目の前で話す桜はかわいいが、そんな言葉をりんねは聞きたくなかった。ガックリと肩を落とす。ここで好きな人はお前だと言うことができたらいいんだろうが、明らかに脈なしな反応を見て、そんなことを言えるほどりんねは意気地のある方ではなかった。

「友だちだしね」

クラスメートから友だちに格上げしたことを素直に喜ぶべきなのだろうか。


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