「イジワルズとの戦い」




 今思い出してもヤバイ。笑いそうだ。

 最近「イジワルズ」に絡まれていることを日記に書いていたが、今日も見事に絡まれた。
 最近は俺らのポストの依頼を盗んでたんだが、今度は直々に依頼に頼みに来たミフィの救助依頼さえも盗もうとする。

 最初の出会いのときに『イジワルズ』は……せか い せい ふ……
 笑ってさっきは書けなかったが、世界征服を企んでいるとか。そのときに爆笑したら超睨まれたのをよく覚えてる。しかし今でも笑ってしまうほどだ。

 さて、戻ってミフィの依頼のことだ。
 救助は誰が受けても同じ。なら勝手に受けようがいいだろう。

 しかし問題は『イジワルズ』のリーダー、ソヤが恐ろしいことを言ったことだ。
 金はミフィの母親であるミネさんから貰うと言っているし、更にミフィを仲間にするという。
 ミフィは頷きもしないのに「先に救助したほうが勝ち」だとさっさと行きやがった。アイツら脳みそ腐ってるんじゃないだろうかなんて思ったことは誰にもいえない。

 とりあえずソヤ達より先にミフィの依頼をこなさねばならなくなってしまった。
 ミフィの依頼というのは、ミフィの友達のトランセル、アンセが森で迷って出れなくなってしまい、そのアンセを助けて欲しいというものだった。

 ミフィに「大丈夫」と言ってから行こうとすると、丁度いいところに翡翠が「おはようございま……どうかしました?」と空から降りてきた。
 説明は後にするといって、無理やり翡翠を引っ張り、俺たち『ベテルギウス』は森に入っていった。

 ダンジョンの敵は俺的には手強くすんなり進んだが、やはりリフィネが足を引っ張ってくれた。アイツは今度マクノシタ訓練所にでも連れて行って鍛えなおしてもらおう。俺や翡翠が困る。

 とりあえず少し森の奥までいくと、『イジワルズ』が俺たちの前に立ちはだかった。言葉の通り、目の前に来て立ちはだかったのである。わざわざご苦労なこったと心の中で毒づいたのを覚えている。
 翡翠は何がなんだか分からず首を傾げていたので、敵とだけ教えておいた。

 リフィネが「何で邪魔をするのよ!?」と聞いたら、またせ せかいせいふ  あー笑った。また世界征服について語りだした。
 ソヤの狙いは俺らを倒して金を奪い、そしてミネさんから金を貰い、ミフィを仲間にすることで世界征服に第一歩ちかづっ…………いかん、字がかなり歪んでしまった。

 とりあえず邪魔してくるのでアーボのラティックをリフィネ、チャーレムのレノムを翡翠、ソヤを俺がやることになった。
 リフィネはなかなかに苦戦したようだがきちんと倒せていたし、翡翠に至っては一発KOさせたといっていた。無敵なのか、最強なのか。俺リーダーおりたほうがいいのかな……。

 俺はというと、結構ソヤが強かったために手こずった。ソヤはかなり戦闘に慣れていた。
 さすがはリーダーだと思った。しかし脳みそが腐っているらしいので残念だ。

 何とかソヤを倒し、『イジワルズ』は逃げていった。
 その後に「邪魔者は消えたしアンセ君をさがそっか!」と言ったときのリフィネの清清しい顔はなんだか恐ろしかったが……まあ、ただ無邪気なだけだろう。
 しかしアンセは自分から出てきてくれて、探す手間は省けた。

 その後にミフィのところに行き、何とか救助を達成できた。
 そのときにお礼がどうたらこうたら言ってたので「ちっこい奴が気にすんな」と言ったら気にしなくなった。素直でよろしい。
 リフィネはほんの少し不満げだったが、『イジワルズ』の1匹をやれたことで満足しているのか何も言わなかった。翡翠は安定の笑顔である。あの笑顔がとれたらさぞや怖いんだろうな……。

 するとリフィネが急に「救助基地」を作りたいとか言い出した。
 更に便乗する翡翠にミフィにアンセ。更にミフィとアンセはそこで働きたいと言い出した。
 最後にはリフィネに黒い笑みで「リーダー……」といわれたのでヤケクソで言ってしまった。恥ずかしいけど書いておこう。俺はこう言ったのだ。

「わーったよ!! 作ればいいんだろ! 作れば!」

 その時のリフィネの顔を、俺は一生忘れない。(翡翠は苦笑いをしていた)





 

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