「デカイ奴には迫力があった」




 最近よく夢を見るようになった……。嫌がらせか、嫌がらせなのか。睡眠妨害か。

 馬鹿でも役に立つかな、とリフィネに夢の話をすると「人間だった頃に関係あるんじゃないの?」と言われた。おぉ、馬鹿でも役に立った。
 そんなことを思っているとジト目で睨まれた。人の心よんでんのかコイツ!? と思ってしまった。

 するとリフィネが「蒼輝は人間に戻りたいの?」と聞かれた。
 何ともいえないので「分からない」と答えると爆笑された。「自分のことなのに分からない!? あははは、蒼輝ってちょっと馬鹿だよね!」と。お前の方が馬鹿だ。
 笑い転げてるリフィネを無視してポケモン広場に行こうとすると凄い早さで立ち、リフィネは俺の隣を歩いていた。アイツは一体どうなっているんだ……。

 最初のコイルの依頼のときにポケモン広場のポケモンとは一通り挨拶してあるので、皆「おはよう」と挨拶してくれる。いいポケモン達だ。

 とりあえず友達サークルに言って、ロードというプクリンに会った。やけにテンションが高い。お前もリフィネ族か。
 因みにリフィネ族とは無駄にテンションの高い奴のことを言う。本人には秘密だ。

 とりあえず友達サークルで友達エリアというものをもらい、フェクがはれて仲間になった。
 何か困ったときに呼んでくれたら何たらかんたら。うん、多分よぶわ。リフィネじゃ頼りないから。

 今日も今日とて平和だなぁ、何て思っていると平和じゃないんだなぁ、これが。

 ワタッコというポケモンが、救助隊をやっているらしいダーテングに必死に何かを頼んでいた。
 近くにいたハスブレロのハディに聞くと、ヴァフテというダーテングに救助を頼んでいるとか。しかしヴァフテとかいう奴はかなりの金を払わなければ救助にいかない救助隊らしい。とんだクズ野郎だな、とそのとき思った。

 どうにか何としたい、と思っていると俺らとは反対の方向から「待て」と3匹のデカいポケモンが来た。
 その瞬間に広場にいたポケモン達が騒ぎ出す。どうやら有名な救助隊らしい。

 まずリーダー。フーディンのディスト・イグナット。知能指数が半端ないらしく、かなり頭がいいとか。チームの司令塔なんだと。世の中の出来事は全て把握しているらしい。あの頭脳わけてくれないかな。
 そしてリザードンのガルヴィ・ウェラズ。炎の技の威力が強いらしい。俺は平気かもしれないがリフィネがうけたらきっと一発KOかもな。
 最後にバンギラスのバル・カーヴィン。鎧もパワーも凄いらしい。

 リフィネを横目で見ると目をキラキラと輝かせていた。憧れなのか。そう思ったが考えることは放棄しようと思う。

 結局ディストのおかげでヴァフテはワタッコの依頼を渋々だが受けるといった。
 更にワタッコがディストにお礼をいうと「当然のことだ。また断られるようならワシに言え」と言っていた。男前すぎるだろ。

 ペリッパーの連絡所まで行くのか、俺たちの方に歩いてきて、すれ違った。デカさはやばいな。俺ちっさいから少しビビッた。

 そのとき、ディストがいきなり振り返った。
 俺もリフィネも体を揺らし、ハディが俺の後ろに隠れやがった。後できちんと叩いておいた。
 俺が「何か?」と聞くと「なんでもない」と去っていった。結局なんだったのだろうか。

 ……とりあえずリフィネが「負けられない」とはりきって、俺を疲れさせたのでこの辺で日記は終わろう。死ぬ。



追記
 いつもと違う夢を見た。
 人間の頃の俺と、誰か、女の子と話している夢。凄く楽しそうだった。俺の記憶、なのだろうか。





 

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