* 俺はどうしたらいいのだろう
※シリアスだし意味分からないうえに作者がひくレベル。
嫌な方はすぐさまバック!
「…………。」
のそりと起き上がる。周りを見ると、すやすやと規則正しい寝息をたてて全員が寝ていた。
今日は野宿することになったのだ。目的地までつかなかったからという理由で。俺はけっこう渋ったのだが、いちばん幼いカイアのことを考えたら無理させるわけにもいかず、諦めた。
上を見ると晴れている空が見える。夜なので月とたくさんの星がキラキラと輝いていた。
時折こうやって起きて、考える。考えても仕方ないことだけれど。
俺はこっちの世界に残っていていいのか、ということ。そして、向こうにいる奴は大丈夫なのか、と。
あの声の……あの人は、「あの子はもう大丈夫だから」と言った。あの人の言葉は嘘ではないと思う。
けど、やはり不安になるのだ。大丈夫かな、と。
俺にはいま仲間がいる。リフィネに翡翠にシィーナにカイア。
しかし、向こうにいる奴は1人ではないのか、と考えてしまうのだ。ふつうに考えたら、そう考えてしまっても仕方ないと思うんだ。
だって、あの人は死んでしまってもういない。俺だって、この世界に残って、向こうにはいない。
必然的に、ソイツは独りぼっちではないのか、と思ってしまうのだ。
(……まあ、それはないだろうな…………)
さすがに、俺とあの人以外にもいるだろうから。
けれど、もし俺がソイツととても仲がよかったのなら。否、仲は良かったのだと思う。あれほど頻繁に夢を見たのだ。記憶に残るほど、繋がりは強かったんだと思う。
そんな俺と、そしてあの人。あの人は、きっとソイツと仲は良かったと思う。何故だかわからないけど、そう思うんだ。
それが、消えたのだ。おそらく、いきなり。
(……俺だったら、キツいな)
他人事のように、そんなことを思う。思いきり他人事ではないのに。
せめて、ソイツがまだあっちの世界で笑ってくれてたらいい。
……俺のことなど忘れて、笑って生きていてほしい。忘れられることは辛い。けれど、俺のことなど忘れてくれていたら、なんて思ってしまう。
そんなことを思って、最後にいきつく先はいつも決まっている。
ただ自分が許されたい≠セけではないか、と。
世界を救うという理由でこっちに来て、そして仲間と生きるためにこの世界に残った。
けど、ソイツはそんなこと知っているわけではない。だから俺が悪役にされていても、文句は言えない。そう、文句などいえるはずもない。
だからこそ、忘れてほしがっている。
ソイツに、嫌われたくないからか。もしくは、悪役などにされたくないからか。どちらかなど、俺自身のことだが、知らない。
ただソイツがそんな感情を抱かず、ただ俺のことなど忘れてしまったら、そんな感情を持つことはないのでは、と思ってしまう。
自分勝手だな、と思う。同時に、ソイツに会いたい、忘れてほしくないとも思う。あぁくっそ、矛盾しまくってる。
俺だって、いま現在、ソイツのことなどほぼ覚えていないというのに。
ソイツが忘れてしまっていたって、仕方ないことなのに。
そんな答えがない迷路を彷徨っている感覚に陥っていると、いきなりリフィネが「うぅん……」と声をあげたので思考を中断させた。
リフィネを見ると、どうやらただ身じろぎしただけで起こしたわけではないらしい。
ほっと息をついて、もう一度だけ空を見上げる。
(会いにいく、か)
会いにいきたい。けど、俺は何より自分が傷つくことを恐れてる。
……エゴイストであるなど、重々承知だ。でも俺は愚かだから、そんなことしか考えることしかできない。
例えば、もしソイツが俺のことを責めていたら。俺は、それを罪として受け取らなければならない。
もし、ソイツが俺のことを忘れてしまっていても、俺も同じことをしたのだから、事項自得だ。
もし……ソイツが……ソイツがもし、俺を笑顔で迎えてくれたら
俺はどうしたらいいのだろう
(ソイツを1人にさせたことを、どうやって償ったら)
「……ははっ」
乾いた声が、自分の笑い声が静かな場に響いた。
やはり、俺は自分が傷つくのは怖い。嫌いになられるのも、忘れられるのも、嫌だ。
結局、自分の身がかわいい。そんな奴だ。
けど……罪の償うことも分からず、償いが何なのかを考えて悩むくらいだったら……誰かが俺を責めてくれるほうが、いいのかもしれない。
その方がずっとずっと、俺のためになると思うんだ。
消すかもしれないです。勢いだけで書いたので。
蒼輝の心情。自分的に、ですけど蒼輝はそこまでできた奴ではないのでこんな感じのことを考えてる気がするんですよ。
けれど消す可能性が高いです……。さすがに酷いぞこれは。
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