ゴーストvs偽ゴースト3

偽ゴーストは苦い顔をした。


「特殊召喚を無効にする」効果を使うタイミングには、出て来るモンスターはまだフィールドに存在しない。そのため、フィールドにまだいないコズミック・ブレイザー・ドラゴンは効果を使えない。神の通告などのカウンター罠には、カウンター罠しかチェーンできないため、コズミック・ブレイザー・ドラゴンの効果ではどちらにしても防げない。シンクロ召喚の瞬間に発動できれば良かったのだがもう遅い。

どうにか倒せないかと偽ゴーストを操作するAIは考える。

まず浮かんだのは無効化を打たざるを得ない状況を作ることだ。攻撃力が4000以上になるモンスターやコズミックブレイザードラゴンを除去するカードを発動し無効化せざるを得ない状況に追い込み除外させ、その間に攻撃してライフを削る。コズミックブレイザードラゴンが居ないうちにエクシーズ素材ありのライトニングや攻撃力4000以上のモンスターを立てておけばコズミックブレイザーの攻撃をけん制できただろうが後の祭りだ。

それなら除外を封じればいいのではないだろうかと考える。王宮の鉄壁などを発動しておくことで、コストとして自身の除外を要求するコズミックブレイザードラゴンは効果を発動できなくなる。ただし先にコズミックブレイザードラゴンが出てきている状況だと王宮の鉄壁の発動を無効にされるおそれがあるので、フリーチェーンの除去も合わせて必要になってくる。

明らかに手数が足りない。

除外されたコズミックブレイザードラゴンを移動させるのはどうだろうか。効果の発動のため自身を除外したコズミックブレイザードラゴンは、異次元からの埋葬や大欲な壺などにより除外ゾーンから別の場所へ移動すると帰還できなくなる。

偽ゴーストは必死でカードを捲るが対応出来そうなカードはない。

ならば壊獣などの相手モンスターをリリースして特殊召喚するモンスターを使えばいいのではないだろうか。相手が虚無空間を貼っていなければ1枚で楽々除去できる。壊獣以外だとサタンクロースやヴォルカニッククイーンなどが浮かぶが今の偽ゴーストのデッキやエクストラデッキには該当するカードがない。

長い長い長考の果てに、偽ゴーストは力なく肩を竦めた。そしてフィールドのモンスターを守備表示にしてターンエンドを宣言する。

笑ったゴーストはドローを宣言する。そして盤面をより強固にした。

「さあ、おいで《大天使クリスティア》!偽物をやっつけちゃおう!」
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