「それじゃあ、いくよ!」
6歳の少年にウィルスに感染させられ、デッキデータを《星杯》デッキに上書きされた上遠隔操作で勝手にデュエルさせられる被害が多発していた。ゴーストのタチの悪いイタズラだとしてユーザーたちは恐れていたが、逃げようとしてもリンクヴレインズの風がゴーストの味方をしている以上スピードデュエルを申し込まれたら逃げられない。タチが悪い勧誘方法である。
「なるほどね、そうやって《星杯》デッキの精霊たちをボクのデッキの子達並に成長させようってわけ?笑えないなあ、まったく!」
偽ゴーストがまた新たなる犠牲者にスピードデュエルを挑んでいるのが見えた。だがリンクヴレインズ内に拡散されているコピーを相手しても埒が明かない。先に本体を叩かなければ。
昔使っていた女の子アバターを翻し、ゴーストはミラーリンクヴレインズで自分と全くおなじ構成プログラムを探してダイブした。
「みいつけた!」
「見つかっちゃった。はやいねえ、ホンモノのボク!」
「偽者は偽物らしく倒されてよ」
「やだね!」
「じゃあ」
「デュエルだ!」
2人はスピードデュエルを開始した。
偽ゴーストが先行である。偽ゴーストはレベル3のモンスターを2体展開し、《彼岸の黒天使 ケルビーニ》をリンク召喚した。ケルビーニ効果で《カーボネドン》を墓地へ、《ギャラクシーサーペント》をリクルートし、サーペントと星3モンスターで《星杯の神子イヴ》をリンク召喚。
sイヴ効果で《星遺物の守護竜》をサーチ、ケルビーニとイヴを素材に《アークロード・パラディオン》をリンク召喚。イヴ効果で《星杯の守護竜》をリクルートし、《聖遺物の守護竜》でサーペントを蘇生。星杯の守護竜を素材に《守護竜エルピィ》をリンク召喚。聖遺物の守護竜効果でエルピィを下に移動させ、エルピィ効果で《妖醒龍ラルバウール》をリクルート。(ラルバで《破滅竜ガンドラX》をサーチし、ラルバとサーペントで《守護竜アガーペイン》をリンク召喚。
アガーペインで《
魔竜 レッド・デーモン・アビス》をシンクロ召喚し、星杯の守護竜の効果でサーペントを蘇生、アガーペイン、サーペント、エルピィで《鎖龍蛇−スカルデット》をリンク召喚した。そしてスカルデットの効果でガンドラを特殊召喚である。
「ガンドラXのモンスター効果を発動だよ!このカードが手札からの召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。このカード以外のフィールドのモンスターを全て破壊し、破壊したモンスターの内、攻撃力が一番高いモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。このカードの攻撃力は、この効果で相手に与えたダメージと同じ数値になる。つまりこれで君は終わりってことさ!」
「それだくは通せないなあ!ボクは手札から速攻魔法《禁じられた聖杯》 を発動!フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。ターン終了時までそのモンスターは、攻撃力が400アップし、効果は無効化される。 つまり君の先行ワンキルは無効だよ!」