DUELIST MEETING7
「さて、デュエリストミーティングも第4回となったな!これで折り返しだ、がんばっていこう!今回はデュエルモンスターズのカードにスポットを当てて、そのカードの見方について、詳しく解説していくぞ!まずはデュエルモンスターズで使われているカードについてだ。ここにいろんな色のカードを並べてみたぞ、さっそく見ていこうか」

「たくさんあるんですね!」

「そうだな。デュエルモンスターズでは9つの色がカードに採用されているぞ。なんでかっていうと、カードの色によってカードの種類がわかるようになっているからなんだ。デュエルモンスターズでは、カードっていうのはモンスターカード、魔法カード、罠カードの3種類を指しているから、この色とりどりのカードたちは、その3つのどれかに必ず属しているというわけだ。じゃあ、さっそくこの9枚のカードを種類ごとに分けてみよう。まずは緑色のカード。これは魔法カードだ。そしてこの赤紫色のカードは罠カード。残りの7色のカードはぜんぶモンスターカードだ」

「え、そうなんですか?モンスターカード多いですね」

「塾長、なにか大事なカード忘れてない?ペンデュラムカードはー?」

「だからペンデュラムは特殊召喚の講義が終わってからだって言ってるだろ、遊矢!ペンデュラムモンスターは緑と6色の組み合わせじゃないか、昴君がモンスターカードの色を覚えるまで待たないとだめだろ。初めからペンデュラムモンスターまで入れたらわけがわからなくなるだろう!」

「えー。それはそうだけどさ、仲間外れだよな?」

「まあまあ、そんな顔するなよ。とっておきは最後に残しておくもんだろ?」

「うーん……納得いかないけど、そういうことなら」

「えー、ごほん。ペンデュラム召喚やペンデュラムモンスターは、あとのお楽しみということで、おいといて。モンスターカードはこの7色で構成されているぞ」

塾長が比嘉の前に差し出したのは、7つのモンスターカードである。

黄土色のような明るい茶色、もしくは黄色のカード。

こげのように赤みがかった茶色、もしくはオレンジ色のカード。

白色のカード。

黒色のカード。

水色のカード。

青紫色のカード。

そして、灰色のカードである。

「さて、これからデュエルモンスターズを構成している3つの要素であるモンスターカード、魔法カード、罠カードの基本的な見方を説明していこうと思う。最初はやっぱりモンスターカードだな」

塾長はそういって、並べられているモンスターカードのうち、こげ茶色のカードを差し出した。

「かっこいいですね、このモンスター!」

「お、昴君もそう思うか?そうだろ、そうだろ!なんたって俺のエースだからな!活火山がある南方の孤島に住む幻獣たちの頂点にいて、聖域である火山を守ってるそうだ。インド神話のガルーダと不死鳥のフェニックスからとられてるって言われてるな。フェニックスの伝承からとられてる破壊と再生の円環ともいえる効果を持ってる物凄いカードなんだ」

「え、塾長のエースモンスターなんですか!?」

「そう!今回はこの炎王神獣ガルドニクスを使って、モンスターカードの見方を勉強していこうか」

「はい、よろしくお願いします!」

柚子と遊矢の凍てついた眼差しに屈することなく、塾長はキラキラしたカードを目の前にして、浮足立っている比嘉に笑いかけた。

炎王神獣ガルドニクス(炎)
    ☆☆☆☆☆☆☆☆
【鳥獣族・効果】
このカードがカードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、
次のスタンバイフェイズ時にこのカードを墓地から特殊召喚する。
この効果で特殊召喚に成功した時、
このカード以外のフィールド上のモンスターを全て破壊する。
また、このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
デッキから「炎王神獣ガルドニクス」以外の
「炎王」と名のついたモンスター1体を特殊召喚できる。
ATK2700 DEF1700


「すべてのモンスターカードには、こんな風に名前とイラストがついているんだ。まずは上から見ていこう。名前の横にある(炎)っていうのはそのモンスターの属性のことなんだ。モンスターの属性は全部で7種類あるぞ。そして並んでいる☆はモンスターのレベルを現しているんだ。すぐ下にある【鳥獣族・効果】の鳥獣族っていうのは、そのモンスターの種族のこと。ちなみに24種類あるぞ。カードの効果の中には特定の属性や種族にだけ影響をあたえるものもあるんだ。そしてモンスターのイラストがあって、イラストの下にある四角い枠にはモンスターの情報が書かれているんだ。そのモンスターの性格や特徴みたいな解説やカードの効果や使い方が書いてある。その下には攻撃力と守備力が書いてあるな。さっきの講義でやったとおり、バトルは主にここの数値を見てやるんだ。そして、さっきの講義では☆が4つ以下のモンスターばっかりの特別なデッキを使っていたよな。なんでだと思う?」

「あ、そういえばそうですね。ガルドニクスは☆が8つもあるのに。えっと、えーっと……あ、もしかして、そのまま通常召喚できないからですか?」

「そのとおり!実はレベルが5・6のモンスターを召喚するためには、フィールドのモンスターゾーンに存在するモンスターを1体墓地に送らないといけないんだ。レベルが7以上のモンスターなら、墓地に送るモンスターは2体必要だ。これをリリースというぞ。自分フィールド上に存在するモンスターを墓地に送って、高いレベルのモンスターを召喚することを「アドバンス召喚」というんだ」

「アドバンス召喚……!」

「そう、アドバンス召喚だ。リリースするモンスターは攻撃表示でも守備表示でも構わないし、表側でも裏側でも構わない。ただリリースするモンスターの数は守らなくちゃいけないぞ。でも、リリースするモンスターを揃えるのは大変だから、1体で2体分のリリース要員になれる効果を持ったモンスターを使ったり、たくさんモンスターを呼び出す効果を持ったカードを使って、より強力なモンスターを呼びやすくするんだ。アドバンス召喚は高いレベルのモンスターをフィールド上に呼び出す最も基本的な召喚方法なんだ。これ以外にも高いレベルのモンスターを召喚する方法はあるんだが、それはあとで説明することにしよう」

「はい、わかりました!えっと、あ、そうだ。たしか、ここってちょっと前まではアドバンス塾だったんですよね?やっぱりアドバンス召喚を中心にみなさんデッキを組んでいるんですか?」

「ああ、たしかにうちの塾は少し前までアドバンス召喚主軸のアクションデュエルを教えていたよ。だから柚子や遊矢、それに昔からいる塾生たちはその名残でデッキにはアドバンス召喚のギミックを持ってるぞ。でも、昴君みたいに新しく入ってくれた塾生は、アドバンス召喚のギミックがない子ばっかりだから気にする必要はないぞ!ここではデュエルをすることで観客を楽しませることを大切にしたプレイングを教える塾だから、みんなのデッキに縛りはないんだ」

「あ、そうなんですか?」

「ああ!だから昴君は遠慮しないで好きなデッキを組んでくれると俺もうれしいな!」

「はい、ありがとうございます!」

「よし、それじゃあ次は魔法カードを見てみよう」

「了解です!」

「さっそくこの緑のカードを見ていこうか」

「はい」

ガルドニクスの隣に置かれるのは、緑色のカードである。

炎王の急襲(魔)
【魔法カード】
相手フィールド上にモンスターが存在し、自分フィールド上にモンスターが存在しない場合に発動することができる。デッキから炎属性の獣族・鳥獣族モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、エンドフェイズ時に破壊される。「炎王の急襲」は1ターンに1度しか発動できない。

「魔法カードにもモンスターカードと同じように、カードの名前とイラストが描かれてるんだ。ちなみにデュエルモンスターズでは、イラストが違っても、名前が同じなら同じカードの扱いになるから覚えておこう。そして、名前の横についている(魔)のアイコンがあるだろ?これは魔法カードである証なんだ。このカードはそのすぐ下にある【魔法カード】の横にはなにも書いてないな。カードによっては【魔法カード・(なにかのアイコン)】という形になっていることがあるぞ。なにもない場合は通常魔法とよばれる魔法カードである証なんだ。デュエルモンスターズでは基本的な効果を6つに分けて、5つのアイコンとアイコンなしという形で表示しているぞ。その詳しい説明は次回の講義でじっくりしよう。さて続いてイラストの下にあるテキストは、魔法カードの効果を発動する条件やその効果が書かれているんだ。よく読んで間違えないようにしよう。魔法カードは、基本的に自分のメインフェイズで使うことができるカード。いろんな効果でデュエルをサポートしてくれるんだ。そして自分のターンだけの発動になるけど、好きなタイミングで使えるのが最大の魅力だ。それにカードを破壊したり、モンスターを強化したり、攻撃的で強力な効果を持ったカードがたくさんある。それじゃあ、魔法の使い方についておさらいしておこう。手札から魔法カードを発動する時、必ずしないといけないことはなんだった?」

「はい、えっと、たしか、魔法&罠ゾーンに表側で1回置かないといけないんですよね?並べられるのは5枚まで。だから魔法&罠ゾーンに空いているところがないと、手札から発動することができないです。それと効果が発動できたら墓地に送ります。あ、そうだ、魔法&罠ゾーンが空いてて、発動する条件がそろってたら何枚でも効果を発動できるんですよね」

「そうだな。でも、フィールド上にセットした魔法や罠、モンスターは、勝手に手札に戻すことはできないから要注意だ。でも、フィールド上にセットした魔法は、セットしたターンでもメインフェイズ中なら使えるぞ!」

「わかりました!」

「よし、それじゃ今度は罠カードといこう」

塾長は昴の前に赤紫のカードを置いた。

炎舞-「天セン」(罠)
【罠カード・∞】
このカードの発動時に、自分フィールド上の獣戦士族モンスター1体を選択する。選択したモンスターの攻撃力はエンドフェイズ時まで700ポイントアップする。また、このカードがフィールド上に存在する限り、自分フィールド上の獣戦士族モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。

「これが罠カードだ。名前の隣にある(罠)のアイコンは罠カードである証であり、魔法カードと区別するために書かれているぞ。そして、下にある【罠カード・∞】の∞にあたるアイコンは、魔法と同じように基本的な効果を種類に分けて現しているんだ。罠のアイコンは2種類あって、なにもない時は通常罠というカードであることを示しているぞ。罠カードも魔法カードと同じく、いろんな効果でデュエルをサポートしてくれるぞ。魔法カードと同じく一度フィールド上にセットした罠カードは、勝手に手札に戻すことはできないし、魔法&罠ゾーンが空いていないと置くことができない。魔法と罠で合計5枚までというわけだな。魔法カードとの違いは、セットしたターンでも効果を発動できる魔法カードと違って、基本的に一度フィールドにセットして、1ターン経たないと効果を発動することができないこと。手札から発動することは出来ないんだ。でも相手のターンでも効果を発揮できるぞ。魔法カードは攻撃的な効果が多いし、罠カードは妨害したり、不意打ちしたり、相手の行動に合わせて使う効果が多いのが特徴だな」

「なるほど、モンスターカードを魔法カードと罠カードでサポートしていく感じなんですね」

「そうだな!デュエルの神髄はモンスターカードによるバトルにある。だからこそ、デュエルモンスターズは多種多様なモンスターカードが生まれ、それを支える魔法や罠カードが生まれてきたといっても過言じゃないんだ。ステータスが高いモンスター、ステータスは低いが強力な効果があるモンスター、ステータスも効果も目立たないがコンボで真価を発揮するモンスター、すべては昴君の手にかかっているといってもいい。さあ、これからモンスターたちを支える大切なカードである魔法や罠の種類について学んでいこう」

「はい!」


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