DUELIST MEETING5
「さあ、デュエリストミーティングもいよいよ第3回になったな!今回はバトルフェイズについて詳しく学んでいこう。バトルフェイズはフィールド上のモンスターを使ってバトルを行なうフェイズだと説明したと思うんだが、バトルフェイズだけはどういう風にバトルをするのか順番が決められているんだ」

「さらに細かく分かれるんですよね?えっと、4つのステップでしたっけ?」

「うん、そうだな、それじゃここにあるホワイトボードの順に説明していこう。ここにある通り、バトルフェイズは4つのステップ、つまり決められた順番で進んでいくぞ」


@スタートステップ

Aバトルステップ

Bダメージステップ

Cエンドステップ


「まずは@のスタートステップだ。ここはプレイヤーがバトルフェイズに入るかどうかを宣言するステップだぞ。バトルをしたいときは、プレイヤーは必ず「バトルフェイズに入ります」と宣言しよう。ここではプレイヤーと相手は【クイックエフェクト】と呼ばれている一部の魔法や罠を発動することができるんだ」

「クイックエフェクト?」

「簡単に言えば発動条件を満たせば、どのフェイズやタイミングでも発動することができる魔法や罠のことなんだ。魔法や罠についてはあとで詳しく説明するから、今回はそのまま進めるぞ」

「はい、わかりました」

「つぎはAのバトルステップだな。まずは自分フィールド上にある表側攻撃表示のモンスターの中から攻撃させたいモンスターを1体選ぼう。攻撃する時にカードを1枚墓地に捨てたり、ライフポイントを支払ったりするコストがある場合は、ここで支払うんだ。つぎに、相手のモンスターを1体選んで攻撃宣言をするんだ。このときフィールド上に伏せてある【クイックエフェクト】などの一部の魔法や罠カードで相手のやりたいことを妨害したり、それを防いだりできるぞ。そして、バトルが行われる。そのバトルが終わる直前にも【クイックエフェクト】だけ発動できるタイミングがやってくるんだ。最後はバトルステップの終了。プレイヤーと相手が終わってもいいとお互いに確認し合ってたらダメージステップに行けるんだ」

「えっと、クイックエフェクトって、たとえばどんなことがあるんですか?」

「そうだな、たとえば昴君が攻撃したいモンスターを決めて、攻撃させるモンスターも決めて攻撃すると宣言したとしよう。相手が罠を発動して、昴君のモンスターが手札に戻ってしまったり、新しいモンスターを呼びだしたとする。どうなると思う?」

「え、えーっと、どうなるんだろう?失敗するんでしょうか?」

「うーん、残念。この場合は、なかったことになって、最初からになるぞ」

「なかったことになるんですか?えっと、それじゃ、また攻撃したい相手を選んで、モンスターを選んで攻撃宣言をするってことですか?」

「そこまで戻らなくても大丈夫。相手フィールドにモンスターが増えた場合は、どちらのモンスターに攻撃するか、まで戻るだけなんだ。だから攻撃宣言は取り消せないから注意しよう。もし相手が呼びだしたモンスターが昴くんのモンスターより攻撃力が高くて、他のモンスターじゃなくてそいつを攻撃しないといけないって効果があったら、昴君は絶対にそのモンスターに攻撃しなきゃいけないってことだ。これを巻き戻しというぞ。」

「巻き戻しですか、なるほど、わかりました」

「巻き戻しは時々出てくるちょっと難しい処理だからな、そのたびに説明していこう。もし相手フィールドにモンスターがいない時は、相手プレイヤーを直接攻撃、ダイレクトアタックすることができるぞ!こうやってお互いにライフポイントを減らしていくことで先にライフポイントが0になった方が負けになるんだ。さあ次はBのダメージステップに行こう。これは特に念入りに行こうか、ルールが新しくなったからな!」

「え、そうなんですか?」

「ああ、ペンデュラム召喚が導入されるにあたって、大きく変更されたルールのひとつなんだ。デュエルモンスターズでは、新しい特殊召喚が導入されるたびにルールが改定されてきた歴史があるからな、俺は慣れてるんだが柚子や遊矢は大変かもしれない。昴君は初めて新しいルールを学ぶわけだから、もしかしたら前のルールでやっていた俺達より覚えるのが早いかもしれないな!」

「あはは、そうなるようにがんばります!」

「よーし、その意気だ。ちょっと長いけどがんばってついてきてくれよ!Bのダメージステップは、バトルをしたときに受けるダメージを計算して、どうなるかを考えるステップなんだ。ここのステップでは、モンスターの攻撃力と防御力をアップさせたりダウンさせたりする効果とカウンター罠と呼ばれている一部の罠しか発動することができないんだ。カウンター罠については、魔法や罠の種類を説明する時に解説する予定だからここでは流してくれ。そして、その効果や罠の発動するタイミングは5つに分かれているぞ」

「またわかれてるんですね……!」

「まあ、これはカードのテキストで判断できることだし、デュエルディスクが事細かな処理はやってくれるはずだから、ここまで暗記する必要はないぞ、昴君!でも、アカデミアのテストで出てくるかもしれないから、覚えておくに越したことはないかもしれないな」

「どっちですか、塾長……!」

「覚えておいた方がいい点とれるかなって感じよ、昴君。ほら、数学でよくあるムズカシイ文章問題あるでしょ?あれによく出てくる感じの」

「ああ……あの途中の式だけでもかいたら、その分だけもらえるやつですか?」

「そうそれ」

「そっか……わかりました。おねがいします」

「あはは、昴君にはまだ難しいと思うから、とりあえずはノートに写すだけにしておこうか。さっきもいったがダメージステップではそれぞれの効果を発動するタイミングは、大きく分けて5つあるぞ。@はダメージステップの開始時。テキストに「ダメージステップ時」や「ダメージ計算を行わずに」と書いてあったり、モンスターの攻撃力や守備力を変化させる効果はここで発動させるんだ。Aはダメージの計算を行う前だ。「ダメージステップ時」と書かれたテキストの効果を発動させよう。基本的にモンスターの攻撃力や守備力を変化させる効果は、ここが最後の発動するタイミングだ。これを逃したら発動できなくなるから注意しよう。さて、続いてのBはダメージの計算を行う時。モンスター同士の攻撃力や守備力を比べあい、ダメージを受けるタイミングだな。「ダメージ計算時に」と書かれたカードの発動タイミングになるぞ。Cはダメージを計算した後だな。バトルをしたことで発動するいろんなカードの効果を処理するタイミングになるぞ。「ダメージを受けた時」や「戦闘を行った時」とテキストに書かれていたり、前のデュエリストミーティングで出てきたリバースモンスターの効果を発動するのもここのタイミングだ。最後のDがエンドステップ。文字通りダメージステップが終わったら、ここになる」

「うう、全然わかりません……」

「まあ、言葉だけで理解するのはなかなか難しいよな。実際にカードを使ってやってみた方がいいかもしれない。それは魔法や罠、効果を持っているモンスターを教えるときに考えておくから、楽しみにしててくれ。さあ、バトルステップとダメージステップと繰り返して、昴君が攻撃させたいモンスターがいなくなったら、Cのエンドステップになるぞ!バトルフェイズは終了だ。「バトルフェイズを終了します」と宣言して、バトルフェイズを終わろう」

「や、やっと終わるんですね……長いなあ」

「ふふ、お疲れ様。意識するととっても長いんだけど、実際にやってみるとあっという間に終わっちゃうから心配しなくても大丈夫よ、比嘉君」

「比嘉みたいに初心者のデュエリストだと、意識し始めるとむしろ時間が足りなくて、うわわわわってなるのがバトルフェイズなんだよな。でも、一番盛り上がるのがここなんだ。デュエルモンスターズで一番楽しいとこだからさ!初心者だってはじめに教えてくれれば、だいたいのデュエリストならちょっとした間違いなら教えてくれるから、気にしないで行こう」

「は、はい、ありがとうございます!テレビで見てても、やっぱり一番盛り上がるのがバトルですもんね、がんばって覚えたいと思います」

「そうだな!さあて、ここまで頑張ってくれた昴くんのために、さっき勉強したダメージステップについて実際にカードを使って勉強してみようか」

「え、ほんとですか?やった!ダメージステップってことはあれですよね?バトルしてダメージの計算をするところですよね?」

「ベリーグッドだ、昴君。がんばって教えた甲斐があるなあ!その調子で少しでもデュエルモンスターズを吸収して帰ってくれよ!覚えられなくても、わからないことがあれば俺たちに聞いてくれればいつでも力になるからな!さて、ここにあるのはモンスターばっかりで出来た特別なデッキだ。これをデッキゾーンに置いてくれるかい?」

「あ、はい、ありがとうございます!」


塾長はそういってたくさんのデッキが入ったカードケースを2つならべて、デッキを取り出す。比嘉にそのうちの1つを渡し、自分の分もデッキゾーンに置いた。塾長のフィールドにはすでにモンスターがおかれている。


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